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ペール・ゴリオ パリ物語 バルザック「人間喜劇」セレクション (第1巻)
バルザックHonor´e de Balzac鹿島 茂
価格: ¥2,940 (税込)

単行本
出版社: 藤原書店
発売日: 1999/05/30
ISBN: 4894341344
おすすめ度:5.0
Amazon ランキング: 240684位
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青年
 青年は、社交界への挑戦を再開します。
 パンテオンに行ってみたいと思いました。
  色心不二、経済?
あんまりな・・・
 表題の人ゴリオは69歳の元製麺業者。においが鼻に感じられるほどリアルな下宿屋と「見事に調和」したおかみ、そして下宿人たちが描かれたところで、「いじめられっ子」として登場する。

 二百年近くも前に「いじめ」が現在とそっくりな形で存在したのが、もうあんまりだ。原因の考察も非常に鋭いだけに辛い。この手の鋭く冷徹な人間考察には何度も唸らされる。上流社交界の空騒ぎとは対照的な、ゴリオの報われない父性愛にも、その度「あんまりな・・・」としか言えない気分になる。

 一方、本書は見方次第で、ミステリーあり、スキャンダルあり、捕物もあれば、美談もある。どこか突き抜けていて、納得の比喩でタイミングよく和まされ、結末には開放感もある。

 『人間喜劇』とるす構想に押されたのか、ゴリオの登場場面がやや少ないのが惜しまれる。だが、総題の登場人物の顔見世にせよ、奥行きと凄みのある魅力的悪党ヴォートランは、その後の再会が楽しみになる。いつもいる割に印象の薄い気もするラスティニャック青年は、先に他で見かけた方には初々しく映るだろう。

 読者が未婚のお嬢さんのお父上なら、ハンカチ、ティッシュのご用意を。それから、対談の中野さん、あなたまでゴリオいじめに加担するのはあんまりですよ。




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