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マエストロ 1 (アクションコミックス)
さそう あきら
価格: ¥650 (税込)

コミック
出版社: 双葉社
発売日: 2004/07/17
ASIN: 4575829838
おすすめ度:4.0
Amazon ランキング: ランク外
発送可能時期: 通常24時間以内に発送

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5著者の音楽に対する深い造詣と愛に裏打ちされた後世に残る名作
素晴らしい!

癖のある絵なので最初は少々斜に構えて読み始めましたが、かつて経験したこと無いこの不思議な感動はどう表現したら良いのでしょうか。

聞こえるはずのない音楽が紙面から聞こえてくるのです。

もちろん実際には聞こえませんが、あたかも紙面上から音楽が飛び出してきたかのように感じます。おそらく実際には、かつて聞いたことのある音楽が自分の頭の中にあり、その音楽の記憶を著者の絵が喚起するのでしょうね。まったくもって素晴らしいの一言です。どのようにして絵によって音楽の記憶を呼び起こすような事ができるようになったのでしょうか。ただし、その効果は読む人によって千差万別の様です。それゆえに本書を読んだ際の感動に個人差が出てくるのでしょうね。

一色まこと氏の「ピアノの森」も音楽を描いて秀逸ですが、感動の深さではこの「マエストロ」がはるかに凌駕しています。

著者の音楽に対する深い造詣と愛に裏打ちされた後世に残る名作です。
4謎の指揮者 天道徹三郎 あらはる
経営破綻した交響楽団の面々の前に現れた謎の老人、そして・・・ 「指揮者はオーケストラの敵だねっ」(24頁)と嘯くコンマス香坂は、「トリックスター」たる天道との出会いを通じてどのように変わっていくのか・・・ 興趣つきないドラマの幕開け。個人的には、音楽家としての自らの分身たる楽器の再生とともに自らも再生していくホルン吹きの一丁田さんの物語(第6話)が胸に沁みた。
4オーケストラ奏者それぞれのエピソードがつながっていくところ、味があっていいなあ
 解散したオーケストラの奏者たちが、謎のじっちゃんコンダクター(指揮者)のもとで、生き生きとよみがえっていくストーリー。第1巻では、再結成コンサートの演奏曲、ベートーヴェンの「運命」交響曲と、シューベルトの「未完成」交響曲を、天道徹三郎(てんどう てつさぶろう)の指揮で練習するうちに、次第に指揮者の魔法のタクトに乗せられて変わっていくオーケストラ奏者たちの姿が描かれています。
 オーボエ奏者とリードのことや、ホルン奏者への絶妙のキュー(合図)など、作者がオーケストラの各楽器のことをよく知って描いていっていますね。気合のこもった天道じっちゃんの指揮風景、ダイナミックに指揮棒を振る姿などがよく描けていて(上手い絵ではないけれど、楽器の音が聴こえてくるみたいな絵です)、好感をもちました。
 第1話「集結」から始まって、「鳥肌」「フルートとたくあん」「オーボエのリード」「ホルンと唇」「ホルンとネギとストーカー」「天道の謎」までを収録。妙に忘れられないひとコマは、赤ちゃんを抱くようにホルンを抱えた一丁田さんの絵。自分の音を取り戻したホルン奏者の、お地蔵さんのように優しい表情が、心にナイス・ヒットしました。
5もっともっと脚光を浴びていい、極めて良質な本格派クラシック漫画
クラシック漫画というと、最近は、「のだめカンタービレ」ばかりが話題を独占している感があるが、クラシック漫画というよりは、ギャグ漫画という趣のある「のだめ」は、クラシック・ファンには物足りなく、私の場合は、ギャグばかりの底の浅い内容に、次第に飽きが来てしまい、今では読むこともなくなってしまった。この「マエストロ」は、「のだめ」以上に笑えるギャグも入っているのだが、極めて良質な本格派クラシック漫画であり、こうした作品にこそ、もっともっと脚光が浴びせられてもいいのではないだろうか。 

私が初めてさそうあきらを知ったのは「神童」だったのだが、この「マエストロ」では、「神童」より一層、専門的描写が深化しており、指揮者・オーケストラ・奏者を知り尽くした専門的描写は、玄人はだしレベルに達している。クラシック漫画以外にも、あらゆるジャンルの漫画を幅広くこなすさそう氏の、このクラシックに対する造詣の深さに、私は、ずっと、「さそうあきらって、一体、何者?」と思っていたのだが、先日、NHK・BSのクラシック番組「夢の音楽堂」にゲスト出演しているのを見て、さそう氏が本物のクラシック通であることが、よく理解できた。 

さて、この「マエストロ」は、スポンサーの倒産で、一旦解散したオーケストラが、無名の怪指揮者天道とともに、一か月後の再結成コンサートに向けて歩み始める過程を描いた物語である。さそう氏は、途中から、奏者個人個人のエピソードを描くことに重点を置いているため、本筋がなかなか先へ進まない点はあるものの、毎話のストーリーは、いずれもよく練り上げられた出来の良いものばかりであり、第2巻の終盤からは、俄然、ストーリーがシリアスになって、怪指揮者天道の正体の一端も明らかになってくる。 

2004年初めには全話のネームを完成させているというさそう氏が、最終第3巻で、どんな大団円を描いてみせるのかが、楽しみだ。 
2良いお話の作品です。
一般人には窺い知ることの出来ないコンサートマスターの苦労や魅力的で怪しげな楽団員の姿が、とても面白い作品です。

お話の良さに反して手を抜いた絵がそこかしこにあることや、楽器の構え方が変であること等、残念な点も多々あります。

今後の展開が気になる作品です。


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マエストロ 2 (アクションコミックス)
さそう あきら
価格: ¥650 (税込)

コミック
出版社: 双葉社
発売日: 2007/01/27
ASIN: 4575833231
おすすめ度:4.0
Amazon ランキング: ランク外
発送可能時期: 通常24時間以内に発送

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3全三巻中の「間奏曲」
本巻では、橘あまね(第13話)をはじめとする主要な楽団員の来歴が次から次へと挿話的に語られ、皆それぞれに重い過去や現実を背負っている(背負わされている)事情が明らかにされる。その意味で、本巻は全巻中のいわば「intermezzo」ともいうべき作品。第14話では、天道と香坂の接点がようやく明らかにされ、その交錯を起点として物語は愈々最終巻へと流れ込んでゆく。
5第13話「オクターブの跳躍」で泣きました。
第13話は巻中最も短い話で台詞も少ないです。
しかし私の心には一番響きました。
第1巻ではマエストロの強烈な登場に圧倒されまくりでした。いわば単発のメロディーが飛び交うようなセンセーションでした。メンバーのエピソードもその強烈な光の下に描かれていたように感じました。
この第2巻からはオケメンバー一人一人の奏でる文脈の波が重なり合って、物語としての下地ができてきたなという印象を受けました。この下地ができたからこそ第13話に深い意味が生まれます。この一話で、読者がこの物語とつながり、文脈を重ね合わせられるんじゃないかと思いました。
作者さそうさんのアレンジの妙ですね。
4オケの奏者それぞれの人生が、音楽のハーモニーのように紡がれてゆくマンガ
 オーケストラの奏者それぞれの人生が垣間見えてくるような、そんなひとつひとつのエピソードがつながり、積み重なっていく音楽マンガ。第2巻は、第8話の「ファゴットよ、届け!」からはじまって、「渚とあまね」「アンダンテ・コン・モート」「少年の憂鬱」「ティンパニの一打」「オクターブの跳躍」「香坂、実家へ帰る」「プラットフォームのヴァイオリン」の八つのエピソードが収録されています。
 文句なしによかったのは、おしまいの「プラットフォームのヴァイオリン」のラスト。お気に入りのマンガ、浦沢直樹の『MASTERキートン』に近い雰囲気がありましたね。第一フルート奏者・橘(たちばな)あまねが語る言葉が、とってもよかったなあ。しみじみと胸にしみてくるものがありました。
5音楽も人間模様もより豊かに
不況で解散の憂き目にあったオーケストラ・中央交響楽団と、彼らを再結集した謎の老人・天道徹三郎の物語を描いた、さそうあきら先生の漫画「マエストロ」の2巻が1巻からおよそ2年半弱を経てようやく出ました。1巻の後、ネットで続きが配信されたのを読んでましたが、やはり単行本として出版されたのを読むと感慨深いものがあります。
さて、1巻に続いて相変わらず天道の罵声混じりで破天荒な指揮に振り回される中央交響楽団の面々ですが、それでも彼らの演奏は日を追うごとに磨き抜かれていく過程が描かれています。また、そんな中で中央交響楽団のメンバーそれぞれの悩みやその他悲喜こもごもが織り込まれ、それが音楽として現れるのが上手く描写されてます。そしてこの巻で、今までほとんど素性の知れなかった天道の過去が一部ですが出てきますので、そちらも必見です。
「のだめカンタービレ」のドラマ化でクラシックへの関心が高まっている昨今、同じくオーケストラを描いたこの作品、今年の春公開される映画「神童」の原作者の作品だけに、こちらも映画かドラマになるだろうかと期待しています。

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