「のだめカンタービレ」を遡ること10年。日本のクラシック漫画の礎がこの「神童」だ
音楽だけでなく、「音」そのものの味わいがある
手塚漫画賞にノミネートされたのは手塚の未完の大作「ルードヴィッヒ」が到達しようと
試みた「人と音楽」のあまりに密なる関係を「神童」が表しているからだと思った
そう、主人公「うた」はまさしくベートーヴェンをモデルにした天才少女にして
(その小生意気で奔放な性格はモーツァルトだろうが)、ベートーヴェンと同じ
「運命」を辿ることになる。その苦しみは、いかばかりなるものかと漫画なのに
号泣しながら読み進む。さらに号泣×10の素晴らしい救済が訪れる。ベートーヴェンが
「運命」でフォルテ・フォルテシモという大音量を求めたのは響き(震動)を頭骨で
聴きたかったからだ、という説がある。その「響き」をして主人公うたは音を再発見
するのである。その救済は「これ以上ない!」と思う結末であり、音感教育の一つの
結論だ。この結末があるからこそ僕は1巻から最終4巻までを何度も何度も読む
絵のタッチが「のだめ」のような筆致ではないため、やや読み辛いと感じる人も
いるだろうが、ゆっくりと読んでください。「音が聴こえる」ということの凄さ、
幸せさを実感できます。漫画好きは当然のこと、不器用に情操教育やゆとり教育を
行う親御さん、学校の先生方にこそぜひ読んでいただきたい
神童 (4) (Action comics)
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音楽を耳にしてたとえ様のない懐かしさを感じたり、ふと甦る風景に深く心が揺れたりする。この漫画を読んでいる最中、そんなまるで音楽を聴いているような錯覚に捕らわれた。「さすらい人幻想曲」は秋空の澄んだ音…私は今までこの曲をそのように表現した人を知らない。しかし、この曲になんてぴったり、しっくりくる言葉なんだろう!そして、最終話に演奏される「舟唄」。この有名なショパンの曲をこんなに切なく聴いたことも未だかって無かった。
画力に問題はあるが、それは些細なことにすぎない。
画力に問題はあるが、それは些細なことにすぎない。
音楽を聴くとたとえ様のないような懐かしさ感じたり、ふわりと風景が甦り心が揺れることがある。この漫画を読んでいて、そんな音楽を聴いているような錯覚に捕らわれた。「さすらい人幻想曲」を秋空の澄んだ音と表現した著者。この曲になんてピッタリ、しっくりする言葉なんだろう…。そして、最終話のショパンの「舟唄」。未だかってこんなに切ない気持ちでこの曲を聴いたことは無かった。
画力に問題はあるが、それは些細なことにすぎない。
画力に問題はあるが、それは些細なことにすぎない。
「のだめカンタービレ」「ピアノの森」と並ぶ三大ピアノ漫画との評判を聞いて、この作品を手に取ってみた。初めはヘタだなぁと思った素人っぽい絵柄も、読み進むにつれて気にならなくなってくる。八百屋の息子の冴えない浪人生が活発な美少女から慕われるという話の設定が男の願望まるだしなのは、「漫画アクション」という青年誌が発表の舞台だった関係上やむを得ざるところでご愛嬌。小舟での出会いに始まった物語が、最終回に至ってショパンの舟歌で環を閉じるという配慮もたいへん効果的で、読み終えると静かな感動が押し寄せてくる。誤解を恐れずに言えば「男のための『のだめカンタービレ』」のような作品である。
今まで読んだ中で最も好きなマンガです。
描かれている世界の感覚とストーリーとが絶妙なバランスで混じり合っています。
全4巻ですがまったく短くは感じさせず、長大な神話空間のごときものを構成しているような気さえします。
ラストはもう少しねちっこく描いてもよかった気もしますが、このくらいあっさりしていたほうがよいのかもしれません。
描かれている世界の感覚とストーリーとが絶妙なバランスで混じり合っています。
全4巻ですがまったく短くは感じさせず、長大な神話空間のごときものを構成しているような気さえします。
ラストはもう少しねちっこく描いてもよかった気もしますが、このくらいあっさりしていたほうがよいのかもしれません。
絵から紡ぎ出されてくる美しい調べが心にいつまでも残る、そんな作品です。
第三回手塚治虫文化賞マンガ優秀賞を取ってますが、そのときの大賞が『MONSTER』で『MONSTER』よりこっちが大賞だろ!と憤った覚えもあります。
もう何回も読み直していますが、何度読んでも素晴らしいです。
癒しブームに乗ってもっと売れてもいいと思うんだけど。



