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インドへ馬鹿がやって来た
山松 ゆうきち
価格: ¥1,575 (税込)

単行本
出版社: 日本文芸社
発売日: 2008/03
ISBN: 4537255676
おすすめ度:4.5
Amazon ランキング: 59798位
発送可能時期: 在庫あり。

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ある意味本当の馬鹿の生き様を見よ
人間に与えられたエネルギーは平等ではないと実感する書。

50代も後半の漫画家が突如「日本の漫画をインドに持ち込んで翻訳して売れば儲かるのでは」と思い立ち、語学もコネもなしに実行するというとんでもないストーリー。

しかもその漫画は40年も前に書かれ、なおかつ部落解放同盟から抗議を受け絶版になったという鬼作。なぜこんなマニアックな漫画を選んだのか?なぜドラゴンボールとかワンピースとかにしなかったのか?

そういうわけで、様々な、かつ根本的な疑問をカオス的に抱え込みながらも弾丸のごとく邁進する一人のオッサンのノンフィクションである。彼の現実的エネルギーとは裏腹に、漫画内世界がのぼーっ、のぼーっと平坦で、そのギャップがむずがゆい。
面白かったー
インド熱が高くて、いろいろとインド旅行関連の本を買ってます。この本はたまたま書店で山積みになってたところに興味をもち、ネットで書評を見てから買いました。昨今の書店は立ち読みできませんから、、、。

なにしろインド。悔しい目に遭ったことも山ほどあったでしょうが、ネガティブな視点は抑えられていて、恨み言はなし。インドでマンガを売るという破天荒な商談を大胆に進める前人未到の体験をスリリングかつコミカルに描かれてます。ものおじしない好奇心旺盛な著者の経験したインドのサバイバルな生活は、もうあきれるくらい大胆で、何回も読み返してしまいます。滞在中に関わったインド人庶民の姿もリアルに描かれていて楽しく読ませてもらえました。絵もクリーンで読み進みやすく、熟練の技を感じます。

著者がインドで作ったマンガの売れ行きのその後が気になるところです。
共感します。
 この本は単なる旅行記と違い、インドで暮らす者として、大いに共感させられました。
特に山松さんと印刷会社のやり取りは今の自分の姿とだぶるところがあります。
インドに関する本を色々読みましたが、中でもこの本は町の様子、庶民の暮らしぶり、
インドの人の特徴がよくわかります。でも、山松さんは無謀ですね。
インドで発禁処分となった日本マンガ!
 読んでみての感想は矢張りどえらい本だった。インドを一人で旅することだけでもなかなか大変なのに、何と山松氏は単身インドに乗り込み(六十近くになって初めての海外旅行というのも感動的!)、そして日本の劇画をデリーでヒンディー語に翻訳し(英語じゃないところが圧倒的に偉い)、インド人に印刷させ、さらに路上で売り捌こうとしたのだ(実際には、努力のかいもなくほとんど売れなかった)。それにしてもマンガに頻出するヒンドゥ語のやりとりは何とも楽しい(ナヒーン!)。・・・日本にも型にはまらない実に偉い人がいるものだとつくづく感じた。また、インドを長期旅行する人は少なくないとしても、六ヶ月でここまで深くインドと関わった人はいないに違いない、と思う。

ところで山松氏がインドで売り捌こうとした平田弘史氏の劇画『血だるま剣法・おのれらに告ぐ』は1962年、部落開放同盟大阪府連の抗議で長く闇の奥に葬り去られていた問題作だ、と多くの人が指摘する。しかし、『血だるま剣法』は、今読み返してみるときわめてヒューマンな差別反対の書であるのは明らかで、差別の救いがたい暗闇(一例をあげれば差別戒名に見て取れるような)を隠し持っているわけではない。『血だるま剣法』は、問題作というよりはそういうヒューマンでナイーブであるがゆえに大阪府連の抗議をうけたのであろう、というのが僕の感想だ。

山松氏は、そういうきわめてヒューマンでナイーブな差別反対の書、『血だるま剣法』をインドの路上で売り捌こうとした。すごく発想が面白いと思う。差別が、制度・歴史・文化として確立している国へ、ヒューマンでナイーブな差別反対のマンガを突きつけインド人の抗議を期待したのか(かの地で発禁処分にでもなれば本望)、あるいは、差別が露出した国におけるヒューマニズムにある種の連帯を呼びかけようとしたのか、僕としてはいろいろと考えてみたくなる。
「血だるま剣法」を実際に読んでみればこの作品のオモシロさは2倍になるはず?
新聞の書評で「インドで日本の漫画を翻訳出版。しかもその作品は平田弘史の“血だるま剣法”」と紹介されていた。わたしは平田弘史の漫画のファンなのだが、驚きのあまり、そのまま書店へダッシュ!!

著者がインドでの出版にこだわったマンガ家平田弘史は、貸本マンガ時代からマンガ(劇画)を書き続けている数少ない漫画家の一人だ。しかも題材とするのは武士の世界一本。そして、「血だるま剣法」は、貸本マンガとして昭和37年に刊行されたものの、部落開放同盟の抗議を受け、回収・廃棄に追い込まれた作品だ。

そして、04年に青林工藝舎から、そうなるに至った経緯とその次代背景、復刻の意義、当時平田弘史が主張したかったであろうことを詳細に記した監修者呉智英の解説と「血だるま剣法」のリメイク作である「おのれらに告ぐ」を併載するかたちで復刻されるまでは、著者の初期の代表作といわれながら幻の作品と呼ばれていた作品だ。

そんな、我が国においてもその扱いがデリケートにならざるを得ない作品(しかもオリジナル作の方)をインドで出版しようとする考えがオカシイ。でも意味がよくわからない。漠然と、インドに存在するカースト制度とリンクさせたのだろうかとも考えてみたのだがやっぱりよくわからない。

巻末の対談で、作者の山松ゆうきちは「血だるま剣法」をインドで出版しようとした動機を対談者から問われたり推測されたりしているのだが、結局のところ、その答えは「面白かったから」。

そんな、とぼけまくりの人物による“海外起業ノンフィクションコミック(オビより)。面白すぎて腹が捩れます。



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