大都会ニューヨークの深夜、奇妙な出会いをした男と女。
2人が死体を見つけたことから、物語の時計は動き始めます。
かなり無茶な設定、そして犯人捜しのための無茶な行動・・・「そんなにがんばらないで」
と思いつつ、手に汗をにぎりながらどんどん物語の中に引き込まれていってしまいます。
そして自分までもが、あと何時間?と残された時間を計算し始めるのです。
古い時代の話でありながら、古さを全く感じさせません。そして鋭い観察力と無謀なまでの
行動力に満ちた2人の主人公に魅せられてしまいます。
ハラハラドキドキのサスペンスものでありながら、どこかコミカルにさえ感じられるのは、
アイリッシュならではの手腕でしょうか。
暁の死線 (創元推理文庫 120-2)
ウィリアム・アイリッシュ/稲葉 明雄
価格: ¥609 (税込) 文庫 出版社: 東京創元社 発売日: 1969/04 ISBN: 4488120024 おすすめ度: ![]() Amazon ランキング: 178598位 発送可能時期: 在庫あり。 ![]() |
真犯人を見つけるには、数時間しかない!
イラストの時計が二人の経過時間を示し、どんな方法で真犯人を探すのだろうと
じりじりしてきます。焦りを感じます。
僅かな手がかりから犯人を特定させていくところは圧巻。
トリック云々ではなく、心理描写を描いた アイリッシュ流のミステリを堪能さ
せていただきました。
イラストの時計が二人の経過時間を示し、どんな方法で真犯人を探すのだろうと
じりじりしてきます。焦りを感じます。
僅かな手がかりから犯人を特定させていくところは圧巻。
トリック云々ではなく、心理描写を描いた アイリッシュ流のミステリを堪能さ
せていただきました。
"ある限られた時間の中である目的を達する必要がある"、いわゆるタイム・リミット物の元祖。本作では都会に出てきた若い男女(偶々同郷)が明け方(=dawn=暁)までに真犯人を探さないと、男が犯人にされてしまうという設定。W.アイリッシュ独特のムード作りと巧みなストーリー展開で読ませる。こうしたタイプの小説を私は勝手に「暁の死線」型ミステリと呼んでいる。本作は「幻の女」、「喪服のランデブー」等と並ぶ作者の代表作。
日本でホラー小説としてブームを起こした「リング」も、実は「暁の死線」型のサスペンス小説なのである。呪いのビデオとか女超能力者等は小道具なのである。良くできたサスペンス小説だが。
閑話休題。本作は文字通り「暁の死線」型ミステリの元祖として、後世のミステリ界に大きな影響を与えた傑作。
日本でホラー小説としてブームを起こした「リング」も、実は「暁の死線」型のサスペンス小説なのである。呪いのビデオとか女超能力者等は小道具なのである。良くできたサスペンス小説だが。
閑話休題。本作は文字通り「暁の死線」型ミステリの元祖として、後世のミステリ界に大きな影響を与えた傑作。
サスペンス小説としては少し古臭いのは仕方がないが、個人的には希望を持って都会に出てきたが、押しつぶされ、行き場を失った見ず知らずの若い男女が出会い、故郷が同じ、しかも隣の家に住んでいたという所で鳥肌が立つ様な感慨を受けました。そんな二人が夜明けまでの限られた時間で故郷に帰る為に立ち回るという設定に痺れました。素晴らしく胸躍る物語です。これはサスペンス小説でありながら、都会の持つ魅力、それが時には魔力となる事も語り、故郷への郷愁がこめられた作品でもあり、私は都会育ちなのですが、田舎から出てきて同じ様な境遇で苦労している人にはなおさら感慨深い作品、逆サクセスストーリーといった感じでしょう。劇中の二人には故郷で心機一転、幸せになって欲しいと心から思いました。
かつて山口百恵・三浦友和主演でドラマ化されたこともあるサスペンスの名作。
タイムリミット・サスペンスを小説で読む場合、主人公たちに共感できなければ「どうせラストはハッピーエンドで丸く収まるんだろう」と白けてくる。逆に、はまれば面白い。
その点、この小説は、これまで多くの人が「はまった」名作として推せる。
タイムリミット・サスペンスを小説で読む場合、主人公たちに共感できなければ「どうせラストはハッピーエンドで丸く収まるんだろう」と白けてくる。逆に、はまれば面白い。
その点、この小説は、これまで多くの人が「はまった」名作として推せる。



