書斎曼荼羅 1 ―― 本と闘う人々
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その第1巻である本書には、京極夏彦、大沢在昌、林望、真保裕一、小池真理子、菊地信義ら17名の書斎が登場。「2DKのマンションが古本屋の倉庫のようになっていた」という関口苑生の仕事場から始まり、「コンピューター技師の研究所」のような井上夢人の書斎まで、著者の精密かつ温かな雰囲気のイラストとユーモアたっぷりの文章が、まるで読者自身もその場に居合わせているかのような気分に浸らせてくれる。
上段の本は双眼鏡でのぞくというほど背の高い書棚が並ぶ阿刀田高の書斎。「どこかミステリアスで触れ難い雰囲気が漂っている」山田風太郎の書庫。書棚の裏に便器が隠されている佐野洋の仕事場。個性的な書斎の数々に驚嘆させられるのはもちろん、自分の城ともいえる書斎での作家たちが、いずれもリラックスした様子で意外な一面を見せてくれるのもファンにはうれしい。
本書は「書斎」というきわめて私的な空間を旅するバーチャル・ツアーだ。作家の私生活や創作の秘密をちらりと垣間見ることのできる楽しさがたまらない。ちなみに第2巻に登場するのは鹿島茂、明石散人、二階堂黎人、泉麻人、野沢尚、喜国雅彦、内藤陳ら17名。第2巻にも本書に負けず劣らず期待をそそる名前が並んでいる。(中島正敏)
私も書は大好きです。大学進学でひとり暮らしを始めて以来幾十年。書はたまる一方。地震の多い国でこれ以上積み上げるのは危険だと考えて、結局ワンルームマンションから転居して少しだけ部屋数を増やしました。私のようなサラリーマンができるのはその程度のささやかな抵抗です。とても小池真理子・藤田宜永夫妻のように軽井沢に二軒家を購入するなどという離れ業を演じるわけにはいきません。ましてや水木しげるの作品のためだけに200万円かけて特別コーナーを書斎の一角にもうけるという京極夏彦氏のようなことは望むべくもありません。
本書で丹念に描かれている様々な書庫を眺めていると、羨望の念で胸がいっぱいになります。これまで泣く泣く相当数の本を古書店にひきとってもらった私には、数万冊という本を収納する書棚を置く空間と資金のある作家先生たちがうらやましくてなりません。









