小谷野は、三木卓について、まえがきでは「もっぱらこのこの作品を紹介したいがためにこの集を編んだといっても過言ではない」著者紹介では「ノーベル文学賞にも値する文学者である」と大絶賛。読んでみると、童貞というテーマを度外視しても作品としてとてもおもしろかったです。野坂昭雄や吉行淳之介が書いた童貞をテーマにした小説などについてはテーマがずれるので、今回はのせなかったそうですが他の小谷野の著作でふれられていた何人かの作家がはいっていないのは残念でした。
編集の基準は「童貞の苦悩」を描いたものだそうです。
むしろ童貞というよりは「性の暗部に苦しむ男」の話かなと思いました。
こういう本は売れ出すと、目ざとい追従者が出てきて市場を荒らし、良書がでてくる芽を潰すなんてことになるものですが、そうなる前に小谷野編でシリーズ化してくれるとありがたいです。amazonの表記が三木卓著となってますが8作家9作品のアンソロで、編者小谷野による前書き3ページ、作品解説5ページがついてます。
収録は
炎に追われて 三田卓
お目出たき人(抄) 武者小路実篤
平凡(抄) 二葉亭四迷
アミエルの日記 フレデリック・アミエル
小春日和 アースキン・コールドウェル
苺の季節 同上
濁った頭 志賀直哉
田舎教師(抄) 田山花袋
夜のかけら(抄) 藤堂志津子
童貞小説集 (ちくま文庫 こ 30-2)
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これだけ集められると、その「量」に圧倒されてしまいます。男たちの煩悶。「その瞬間」を待ち望みながらいざとなると逃げ出したり、あまりに高い理想から現実の女性を軽蔑したり。「その瞬間」を越えてまた、たいしたことはないとうそぶいたり、他のことが考えられなくなったり。男たちの宿願達成への執着を描いたすごいアンソロジー。中でも、三木卓の「炎に追われて」は、「その瞬間」に吐いてしまう!
とくに三木の作品に光を当てるのは編集者の小谷野敦さんの「もてない男」以来の宿願でもありました。宿願達成した小谷野さんが「その瞬間」を越えて、萎えてしまわなければいいですが(笑)小説書いちゃうなど最近さらに飛ばしているから杞憂ですね。
とくに三木の作品に光を当てるのは編集者の小谷野敦さんの「もてない男」以来の宿願でもありました。宿願達成した小谷野さんが「その瞬間」を越えて、萎えてしまわなければいいですが(笑)小説書いちゃうなど最近さらに飛ばしているから杞憂ですね。


