何はさておき
|
インクがてかる不思議な質感。装丁の版画を見ると細かいところまで彫ってあることに気づく。1989年から2002年までの雑誌に書いたエッセイが集められている。第1章第2章がテレビに関すること、第3章が世情に関することと分けてある。少し驚いたのだが、第3章、テレビに全然関係ない文章があること。こういうことも書いていたのだ。知らなかった。さらにですます調の文体があること。これは発見であり、調子が狂ってしまった。やはりナンシー関の魅力は文体である。必読は三井ゆりについてのページ。未来予測による物語にもなっていて三井に対する負の思い入れの強さがよくわかる。



