当初、作家である大江春泥のストーカーぶりは、極度にネチネチとしていて、大変興味深い。
著者の作品には、度々「変な人」が登場するが、その程度が凄まじいところが面白い。
しかし、犯人は簡単には分からない。
その点では、最後まで悩まされ、どんどん引き込まれてゆく。
他の収録作品は、著者の作風が色濃く出ていて、大変楽しい。
私は、本書に収録されている様な、著者の中編や短編作品が好きだ。
それらは、綿密なプロットのもと、非常に精緻に仕上がっている。
それで、本書の様な、著者の中編短編集を好んで読んでいる。
著者の場合、長編と中編短編とを比較すると、作風が異なる様にも感じる。
それぞれに、深い味わいがある。
陰獣 (江戸川乱歩文庫)
|
数ある乱歩の文庫本の中で、春陽堂のものが一番紙質が薄く、従って黄ばみやすいものであります。また注書き、挿絵、解説もない。その分、乱歩の世界に文字面だけから入っていけるものです。あたかも昭和初期に戻ったような感じもしないでもありません。編集となると作品の発表順序を無視し編集方針も不明でありますが、とにかく理屈ぬきで乱歩世界に入れるようにできています。第一巻は「陰獣」という、エロスと論理とが錯綜した物語に「踊る一寸法師」などE・A・ポーの作風に近いようなものもあり、初めて乱歩を読むという方、すでに読んだけれどまた読み返したいという方におすすめであります。「陰獣」は読むほどに作者・探偵・犯人がもつれ合って。いつ入れ替わっていてもおかしくない世界。思春期、思秋期の読者に特にお勧めしたい次第であります。
陰獣、素晴らしい。果たして犯人は一体誰なのか?
最後の最後まで疑念の渦に落ちていく快感。
話に登場する大江春泥の作品の題名などが
乱歩自身の作品をパロってるのが思わずニヤリとさせられる。
盗難、個人的に好みの作品。盗みの手口が実に洒落ている。
踊る一寸法師、なんとも狂気の光景が目に見えるようです。好きか嫌いか分かれそうだが個人的には好き。
覆面の舞踊者、読み始めはまた乱歩らしい感じだと思ったが
読み終わるとあまり印象に残るものでは無かった。
最後の最後まで疑念の渦に落ちていく快感。
話に登場する大江春泥の作品の題名などが
乱歩自身の作品をパロってるのが思わずニヤリとさせられる。
盗難、個人的に好みの作品。盗みの手口が実に洒落ている。
踊る一寸法師、なんとも狂気の光景が目に見えるようです。好きか嫌いか分かれそうだが個人的には好き。
覆面の舞踊者、読み始めはまた乱歩らしい感じだと思ったが
読み終わるとあまり印象に残るものでは無かった。
読み進めると、人間関係がどんどん変わる(SとMの関係が特に)。 カスタマーさんの言葉を借りると、本当に『「論理的には全て謎が解けるが、それは推理の上の話であって実態は結局断定できない」という不安が最後に描かれているのが興味深く思います。』です。
SM関係はもちろん、不倫やストーカーなどが妖美に書かれています。
SM関係はもちろん、不倫やストーカーなどが妖美に書かれています。
読み終えると吐き気や悪寒がしそうな『踊る一寸法師』。
耽美的な世界が印象的な『覆面の舞踏者』。
『盗難』は印象が薄いです。
江戸川乱歩世界を一番表現していると思うカバーデザインは、一見の価値有り。
「陰獣」・実業家・小山田六郎氏を殺害した犯人は誰か?次々と展開が変わり、最後の最後まで犯人がわからず、また、最後に新たな謎、恐ろしい疑惑が浮上する。そういう意味でかなりレベルが高い作品。
「盗難」・なかなかシリアス(?)な作品。ただ、最後にあと一つオチがあれば良かったなと思う。
「盗難」・なかなかシリアス(?)な作品。ただ、最後にあと一つオチがあれば良かったなと思う。
「踊る一寸法師」・非常に残忍な作品。最後はかなり恐ろしい。個人的に江戸川乱歩の短編では一番おもしろい。
「覆面の舞踏者」・話自体があまりおもしろくなかった。


