以前から購入を検討していたのですが、文庫が出るまで待とうとしていて二日前にようやく購入しました。
親の夜逃げのために一人で今まで聞いたこともなかった「佐々良」という田舎町にやってきた主人公の照代。初めの彼女は本当にひねくれていて、わがままなどしようもありませんでした。しかし、久代さんやさやさんや佐々良の町に住む周りの人たちに接していくうちに少しずつですが人間的に成長していきます。
読後はどこか穏やかというか心が浄化される感じがしました。個人的には照代の元に時々届く差出人不明のメールが凄く印象的でした。文自体は非常に簡素なものなのですがどこか心にしみてきます。
「てるてるあした きょうはないても あしたはわらう」
わずか22文字ですが何か深さを感じます。さすがですね。
加納さんの作品はこの「てるてるあした」とその姉妹作「ささらさや」しかまだ読んだことがないのですが、すっかり加納さんの文章に魅力されました。今度は少し古い作品ですが「いちばん初めにあった海」を読んでみようと思います。
ちなみにこの二作をアレンジしたドラマ『てるてるあした』も素晴らしかったです。
補足:別に本作「てるてるあした」だけでもすばらしい作品だとは思いますが、より作品を味わうためには「ささらさや」を先に読むことをお勧めします。
てるてるあした (幻冬舎文庫 か 11-2)
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