04年03月刊行の単行本を文庫化した作品です.
銀行籠城の臨場感を出すためか,章ごとに日時が添えられており,
犯人側と刑事側,それぞれをこまかく切り替えながら進むのですが,
どうも効果的とは思えず,時間に追われる緊張感が伝わってきません.
また,必要とは思えない説明的な文章や回想の多さはかなり退屈で,
物語に絡むものもあるのですが,ほかの多くに埋もれてしまっていて,
それらが終盤になり繋がったときの印象がほとんどないように思います.
ほかにも,現場の刑事とお偉いさんとのやり取りも型どおり過ぎるようで.
終盤も,物語の真相が見えだしてからちょっとあっさりと急ぎ足の印象で,
いくつかの重いテーマを投げかけておきながら,あまりに物足らない締め方.
関わった人たちの思いなども,もう少し掘りさげてもらいたかったところです.
いろいろとあった割にはどれも中途半端で,伝わってきませんでした.
銀行籠城 (幻冬舎文庫 し 13-7)
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