(上巻のレビューの続き)
タイトル通り、上巻からろくでなしが多数登場するが、下巻では、まともだと思っていた奴までが実はろくでもない奴だとわかってくる。最後はろくでなし同士の修羅場と化すが、誰が生き残ろうとも結局ろくでなしでしかない。ストーリーもどんでん返しの連続で、予想がどんどん裏切られていく。しかし、ラストは都合良くできすぎている感があるので、上巻より評価を☆ひとつ減らすことにする。
ろくでなし 下 幻冬舎文庫 し 13-4
|
不良債権者の追跡及び不良債権の回収業をしていた黒木は、2年前に婚約者が目の前でレイプされ、その婚約者は自殺。黒木も廃人同様なその日暮らしを続けていた。その黒木は、仕事の依頼で偶然レイプ犯の写真を目にし、復讐を果たそうとするものの、突き止めたレイプ犯は何者かに惨殺されていた。そして真相を追究する黒木の関係者も次々に何者かに狙われ殺されることに。事件の背後には何が動いているのか……。
上下巻を一気に読みましたが、物語の展開はお見事で、登場人物も実に個性的で、サディストのヤクザ、シャブにより狂人となった元同僚、密売人、嘘吐きの娼婦など、存在感たっぷりの登場人物がしっかりと脇を固め、見事な暗黒小説が描かれます。ラストの展開も予測していた以上で驚かされもしたし、上下巻共に大満足のいく作品でした!



