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眠れぬ夜を抱いて (幻冬舎文庫)
野沢 尚
価格: ¥720 (税込)

文庫
出版社: 幻冬舎
発売日: 2002/04
ISBN: 4344402286
おすすめ度:3.0
Amazon ランキング: 245280位
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単なるサスペンス
マイアミで起きた強盗殺人事件がプロローグとして描かれ、一転して日本の平凡な家庭のドラマが始まる。連続して起こる一家失踪事件。やがてマイアミでの事件との関わりが明らかに…。
主人公はニュータウンの開発者の妻・中河悠子という設定にもかかわらず、彼女の出番は少なくて、その人間も描ききれていない。人間描写が薄いのなら、せめて社会的な部分に切り込んでほしかったが、そこも中途半端。
単なるサスペンスの域を出ない作品で、野沢氏ファンとしてはちょっとがっかり。
過去の哀しみを忘れられない夜
マイアミで独立記念日に起こった銀行強盗殺人事件から始まり、舞台は一気に都心から離れたリゾート地の一家の生活へと移る。
そこで暮らしていた二つの家族が突然、生活の痕跡を残したまま行方不明に。
リゾート開発会社社長の妻は、夫の助けをしたいと思い真相究明にのりだしたところ、そこに驚愕の真実が見えてくる。

最後まで一気に読んでしまいました。
作者は読み手を飽きさせないストーリーテーラーです。
そして、家族や夫婦の絆の描き方、人物の設定や描写もなかなか巧みに書いていました。
途中で先が読めてしまったのが難点でしたが、なかなか面白い作品です。
野沢ファン向けの力作エンターテインメント
 夫婦愛を軸に据えた復讐譚で、スポーツ新聞への連載小説を単行本化したエンターテインメント。背景としてバブルの時代とその後の建築業界や、海外放浪などが織り込まれている。
 冒頭の銀行強盗シーンが何の伏線かがなかなかはっきりしないあたりは巧い展開である。主婦が活躍するあたりは「リミット」を彷彿とさせる。しかしストーリーとしては何となくどこかで読んだような気がしないでもない。
 三組の夫婦とそれ以外にも複数の男女関係が出てくるが、どれもが濃密な関係でありやや違和感がある。これは著者の日常なのか、はたまた反省なのか。テーマを強調するあまり、こうなってしまった感じがする。個人的には夫婦愛よりは、「清澄」「中之森」という土地が舞台になっていることが気になった。野沢ファンならすぐにおわかりだと思うが前者は「青い鳥」、後者は「眠れる森」というテレビドラマの舞台になった土地である。野沢ファンにはより楽しめる仕掛けである。
一気読み!
相次いで二家族が忽然と姿を消すという、前代未聞のできごと。その謎を探ろうとする悠子は、しだいに夫の過去にも近づくことになる。自分の知らない夫の秘密。はたして妻として知ったほうがいいのか、知らないままのほうがいいのか?悠子は全てを知った上で、夫の過去の姿も今の姿もひっくるめて愛そうとした。そういうひたむきな愛が、夫を過去の呪縛から解き放ったのかもしれない。愛は時には感動的だが、時には憎悪を生む引き金にもなる。その憎悪を消し去るのも、また愛なのだが。面白いしテンポがよく、最後まで一気に読んでしまった。
納得いかない部分が
話は面白かったです。思わせぶりな導入部から場面を変えて、平和な家族達に、その後の急展開。間延びすることなく一気に読ませてくれるところは、いつもの野沢さんだと思いました。野沢さんらしい、80年代の匂いを感じさせる作品ですので、誰でも楽しめます。ただ、お話と言ってはそれまでかもしれませんが、なぜこんな回りくどい方法を取るのかが今一理解できなくて、その分あまり感情移入はできませんでした。



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