まよいもん
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中学2年の女の子がヒロインを務める作品といえば,前川麻子さんのやや過激な パレット や,木地 雅映子さんの恐らく心理学的研究を基礎にした傑作 悦楽の園 がまず頭に浮かぶ.今回の作品はかなり趣きを異にして,死んだもののあの世に辿りつけない まよいもん を感じ,視ることが出来る異能を持った母と娘 マナ の話である.これ位の異能なら,ぼくでも気合を入れれば可能かも,と思って読んだ.母は衰えた異能を利用して怪しげな霊能者業をやるが,娘からみれば殆どインチキに見える.そうしてあらゆる種類の事件が起きる.家出して今は愛人と一緒の父は突然死.愛人のお腹にはマナの弟がいる.父は まよいもん となってマナのそばを離れない .... その他その他で,話は殆ど収拾困難な様相を呈し,クライマックスもなく突然終るのだ.ここで折角面白かったのにこの終り方はないだろうと思う.理由は簡単で,この作品は15編の短編の連作なので,長編の構成と盛り上げを持ち得なかったらしい.それに まよいもん との応対に忙しすぎてマナのこころの動きの描写がいかにも弱いように思われる.着想が賑やか過ぎたらしい.残念.



