学費を稼ぐために、大学を1年間休学して帰郷した21歳の恵介は、破格の時給で映画館でバイトを始める。
その映画館には、3年間一歩も外へ出ず、映写室で暮らしている同い年の映写技師杉本ルカがいた。
恵介はバイト採用の条件として、
1 ルカの過去について質問してはいけない
2 ルカは月曜日になると神経質になるからそっとしておくこと
3 ルカとの恋愛は禁止
という不可解な約束をさせられた。
ルカが何故3年もの間、外に出ないのかという謎解きもさることながら、
恵介の心の痛み、ルカの心の痛み、思春期の危うさ、二人の心が少しずつ近づきながら解り合っていくさまに、心が打たれます。
映写室という特殊な空間設定は、作者のアルバイト経験によるもので、専門的な映写技術の描写が随所にあり、好きな方にはたまらないでしょう。
ラストはまさに映画のようで、美しいのひとことです。
シグナル
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映写技師とその見習いの互いを慮るような恋愛に、つい目を細めてしまいます。ヒロイン、ルカが3年間映画館に閉じ籠る理由は、物語を引っ張って行く上で少々物足りなさがあるものの、その事実を知るまでに至る過程が主人公を大きく成長させているのだと思った。
主人公が恋をして、一生懸命相手を想い、困難を克服していく姿が時に健気で、時にたくましい。
最近読んだ本の中でも恋愛度はかなり高め。
でも、人としての成長が丹念に描かれているところが良く、単なる恋愛小説で終わっていないでいる。
恋愛の辛さ、楽しさを噛み分けて、大人になって行くんだろうなぁ。
主人公が恋をして、一生懸命相手を想い、困難を克服していく姿が時に健気で、時にたくましい。
最近読んだ本の中でも恋愛度はかなり高め。
でも、人としての成長が丹念に描かれているところが良く、単なる恋愛小説で終わっていないでいる。
恋愛の辛さ、楽しさを噛み分けて、大人になって行くんだろうなぁ。
これまでもこの作家の作品は読んできたけど、内容も装丁もピカイチ。映画館を主な舞台にして男女の心の揺らぎが丁寧に描かれています。映画館の闇や光の筋、そしてその光の中に舞う塵までも、情景が浮かんで引き込まれます。エンタメとしても中盤から思わぬ展開があり、ラストシーンがとても美しくて映画化を期待したくなる。老若男女にオススメしたい良作です。



