映画評を読むと、その人物の『在り方』が鮮明に浮き彫りになるような気がするのは私だけだろうか。
よって、映画評をまとめた本を手に取るとき、評論者の考えや在り方を全く知らないと、ついつい及び腰になってしまう。その点、沢木耕太郎氏のエッセイやルポタージュを全部とまではいかないが丹念に追ってきたため、安心して読み始めることが出来た。
かなり最近の映画まで取り上げられていて(アメリカ在住の私も見ていないものも多々あり)、今後その映画を見るべきかどうかの参考になる。ただ、ある程度はストーリーの解説も含まれているので、その点は考慮して読み始めたほうがいいと思われる。
また映画を特に見るつもりはなくても、読み物としても完成度は高い。それは沢木氏の手腕によるところが大きいのは確かだが、やはり、人生において『愛』という言葉を口に出来ない場面は多い、という『個人の記憶』に寄るところが大きいのかも知れないとも思う・・・
「愛」という言葉を口にできなかった二人のために
|



