ひとつ前に戻る

無銭優雅
山田 詠美
価格: ¥1,470 (税込)

単行本
出版社: 幻冬舎
発売日: 2007/01/31
ISBN: 4344012844
おすすめ度:4.0
Amazon ランキング: 77592位
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あれあれ?
括弧とじが出てきたり、今までと少し変わった印象を受けました。
40代のナチュラルな生活が描けてるのかもしれませんが、まだその年代に行ってない私には共感もできず、入り込めず…。
正直言うと、ちょっとがっかりしてしまったかな。
栄の過去のこととか、もうちょっと知りたかった。
もっと年を重ねれば、いい作品だと思えるのかもしれない。
キモチワルクナイデスカ??
この主人公の二人、ちょっと。
慈雨のほうは、まあ、許すとして、男の方、あ〜あ、苦手、キモイ。
でも、文体とかはさすがです。
挿入される作品のスクラップとかの選び方とかもステキ。
でもやっぱり、この年齢で、こういうのって、まあ、実際いるのかも知れないけど、
でも、それを延々、やられると、やっぱり、キモイ。
心中する前の日の心持ち
「心中する前の日の心持ちで、これからつきあっていかないか?」

こんな会話で幕を開ける小説を、あなただったらどんな物語が繰り広げられると思います?
しかも作者は山田詠美。
私は正に「繰り広げられる」とも言うべき、
切った張ったの大恋愛物語が始まると思いましたよ。
でもその実態はのーてんきに生きる40代独身男女の脱力系恋愛小説。
はっきり言って新ジャンルです。

縁側でじゃれ合いながらつづる2人の会話が本当にバカバカしい。
でもとても素敵です。
何で素敵かというと、のーてんきに生きる才能をこの2人は美しく見せつけてくれる。
覚悟があると言ってもいいかも。
「恋愛は中央線でしろ。」
名言です。
のーてんきに生きられるのは自分を甘やかしてくれる人がいるからで、
甘やかしがいのある人がいるからである。
こういうことを気負いなく思うためには、
元からある才能を年月をかけて鍛えてこそたどり着けるのだと思う。
主人公が相手の男に好きな四字熟語を聞くシーンは特にスゴイ。
これはとてもじゃないけど私には言えません。
でも、こんなにぬくぬくとしたお話にもすっと刃物を入れてくるのが山田詠美の怖いところ。
バカ話のひとつが登場人物の悲しみを残酷に際だたせる。
やはり、能天気に生きるのは才能がいるのです。
せつなすぎる
せつないです。なんだか、心臓をギュ〜っとつかまれた感じがします。

同年代なので、すごく共感できるところがあり、特にラストのほうは、リアルすぎて、最初に読んでから随分経ちますが、二度目以降、最後まで読むことができません。
だけど、大好きな本です。
良質のナルシスティックな恋愛小説、なのですが
 40代の二人の男女の恋愛。ドラマチックな出来事はほとんど起こらない日常的な
二人の生活が女性の一人称で語られていきます。ベテラン作家らしくとても読みや
すい。そして、若者でない二人の物語だからこそ、ナルシズムがはっきりとしてい
ます。良質のナルシスティックな恋愛小説であるのは間違いないと思います。

 しかし、良質ではあってもナルシスティックである以上、とても狭い物語です。
世界観が狭いというより価値観が狭いと感じました。世界観が狭くても価値観が
広ければよかったのですが、そうではありせんでした。普通の小説家ならともかく
山田詠美という才能あるベテラン作家が、久し振りに書くべき長編小説とは到底
思えませんでした。読んでいても心になかなか響きませんでした。私にとっては
残念な作品となりました。



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