ひとつ前に戻る

檸檬のころ
豊島 ミホ
価格: ¥1,470 (税込)

単行本
出版社: 幻冬舎
発売日: 2005/03
ISBN: 4344007476
おすすめ度:4.5
Amazon ランキング: 209482位
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何回も読みかえしたくなる
気持ちのいい青春小説。
私は今高校1年生で、まさにこの話のような毎日を送っているからすんなりと入り込めた。
短編がいくつか入っているかたちだけどそれぞれの話がリンクしてるのも面白いところ
だと思った。日々が激変するわけでもないし、上手くいくことばっかりじゃないけど、
この本を読んだらそんな日常がなんて可愛いんだろうと思った。
「平凡」を描いて読ませる、凡庸じゃない才能。
地方の進学校を舞台に、ごく当たり前の高校生たちの日常を描いた連作。
大恋愛も大事件も大逆転もない、常温で生きている普通の青春だって
それぞれにとっては、いろいろ生きにくかったりせつなかったり
盛り上がったりドラマなんだ、ということを読んでいて再発見して、
やはり何年か前には平凡な高校生だった自分を思い出して、温かい
気持ちになった。

青春小説の主人公たちって、自分たちの青春の終わりを知らずにとにかく
熱い人たちが多いけど、このお話に出てくる高校生たちは、自分たちが
学校で生きている「いま」が、いつか終わる、ずっとは続かない、このままじゃ
いられない、ということをちゃんと知っている。知っているからこそ、
好きな人と会えなくなる、とか、友達への気持ちが昔と違う、とか、
そういう変化を受け止めて、静かに悲しんだり寂しく思ったりしている。
その「静かな感情の揺れ」が読者の心も揺すります。
ちょっと、タイトルは気恥ずかしいけど・・・。
ある地方の高校を舞台にした、高校生たちの短編連作。
それぞれが連関しあって物語が作られている。
彼らの日常が描かれていて、なんでもない日常が、いかに、自分を支え、自分の未来を支えているかを思い出す。

ディテールというか、どこもかしこも、たぶん自分たちの生きてきた体験とは、似ても似つかないのだろう。
にもかかわらず、なぜか「知っている」と思い、共感する。
懐かしく思う。

それぞれの物語の中では、それぞれが主人公であり、また、それぞれが脇役である。

ただ、ぼくが知っているのは、懐かしくて、愛しくても、二度と戻ることができないということ。
愛してやまない過去の自分と、悔いずにはいられない自分の過去と、どちらも、大切な自分の『檸檬のころ』なのだろう。
ちょっと、タイトルは気恥ずかしいけど・・・。
ザ・青春。
図書館で本を借りるときに、最後のページを見て借りるか決めたりする。
最後のページ的には学生恋愛ものかと思った。
読んでみるといろんな話があって、それぞれの青春時代を見れる感じだった。
私的には西くんにも好きな人が現れたらよかったなと思ってしまった。
それじゃあ、うまくいきすぎか。
橘さんの美貌の話ももう少し見てみたかったな。
リンクしてます
短編集なのですが
ひとつの県立高校を舞台にしているだけあって、
「あ、この人さっきの話に出てきたあの人だ!」的な
リンクがたくさん散りばめられていて、面白いです。
ある話の主人公が
別の話では脇役として登場していたりして、
一人の人をさまざまな角度から見ることができたり。

人って、相手によって多少なりとも態度を変えるし、
全く同じ態度をとっていても、
それを受け取る人によって全く違う印象になったり。
なんかそういう当たり前のことが、妙に納得できます。

読後感はかなりいい作品でした。
あーもう一回高校生に戻れたらなぁ。



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