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壊れるもの
福澤 徹三
価格: ¥1,575 (税込)

単行本
出版社: 幻冬舎
発売日: 2004/07
ISBN: 4344006534
おすすめ度:4.0
Amazon ランキング: 42562位
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オヤジ臭と厚い顔の皮膚が生々しく浮かぶ
1冊に充満するオヤジ
読むと年齢は42歳ぐらいなんだけど、50代の男性みたい
忙しさを全ての理由にして20年間生きてきた男が主人公
無理して購入したマイホームが地元の人が厭味嫌う場所だった
近所の人が少しずつ引越してゆくのと同時に
主人公の職場も上司と折り合いが悪くなり
家庭にも安らぎはない
少しずつ転落してゆく主人公
どうも共感できないのは女からすると「俺は外でこんなに辛抱してるんだ」って
恩着せがましいうざさが鼻につく主人公だからかも
自業自得と割り切れて恐くもなんともない
リアルな恐怖
 ひとりの男の、刻々と崩壊していく姿を見事に描いています。ホラー的要素もありますが、それを除いても、現実というリアルな恐怖がこの本には詰まっています。読みやすい文体でさくさく進むページもみそ。なかなかいい線いってます。また会社の冷酷な面をうまく描いており、主人公の再就職先の電気店の描写は凄かった。あそこまでとはいかないまでも、近い会社はあるのではないでしょうか。個人的には一番ビビリました。
 しかし、不満が無いわけでもありません。物語がかなりしっかり作ってあるので、あえてホラー的要素を加味する必要性を感じないとともに、その描き方には消化不良のものもあります。
ここから、「ネタバレ」注意。読んでない人は読まないでくださいね。
 結局あの土地はなんだったのか? 山将のおやじの描き込みが足りないような。結局どうなってしまったのか? あの柵の向こうの男は何者なのか? 幻想で無いなら、あの注射痕はなんなのか? 結局一番の???はドリームハウスとはそもそも何なのか? 謎が多多残る終わり方のようなきもします。
 しかしねそれも作者の意図と取れなくも無いです。山将のおやじの言う通り「わからんことはわからんまま、すなおに受けとめていたほうがいい」そう言う事なのかもしれませんね。
いいせんいってる。
ホラー系を期待して読むと、ちと違う。しかし、リアルに恐ろしい。等身大の主人公が人生を転がり落ちる様は、かなり息苦しい閉塞感でもって、この身にせまってきます。怪異的な要素もありますが、こちらの方はこの人の創作面によくみられる展開で、ホラー系というより幻想系の結末をむかえます。
とにかく、ページターナーです。読む速度が落ちません。いいせんいってます。
鷲掴みにされた
読み始めたら、途中でやめることができなかった。もう通用しなくなった大手百貨店の最悪の組織のなか、苦悩を極める中年サラリーマンの悲哀が
リアルで、そこから始まるこの物語り、現実を超えたリアルなホラーに発展していく。骨太だった。まだ、頭がくらくらする。でも、主人公に深く共感できた。
リアルな恐怖が迫ってくる傑作でした
先日、直木賞をとった奥田英朗の「最悪」や「邪魔」に通じるところがあって、すべての意図に反して、ズルズルと落ちていく男の姿が素晴らしいエンターテイメントとなっいて、あっという間に読み切りました。

なにしろ、この人は文章がカッコ良いですね。読みやすく、不思議な力強さがあります。

現実の不況下におけるサラリーマン残酷物語としても読めるし、一級品のホラー作品としても楽しめます。映画化したら、「リング」「らせん」を超えるものになるんじゃないでしょうか。
かなりオススメです!




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