シュウの父殺害のエピソードから始まって、様々な「依頼」をこなして行く全7篇プラスエピローグという構成の短篇集。各々のエピソードでそれぞれ殺しが入るわけだが、派手なアクションがあるわけでもなく、また謎解きのようなものがあるわけでもない。殺すターゲットを調査し、準備し、実行へ移す。淡々とした流れの中で、シュウの心情、とくに殺害する相手へのものであったり、父へのものであったり…といったものが描かれて行く。
その淡々とした文体のためか、派手さがあるわけでもなく、迫力があるとも言いがたいのだが、そんな文体がシュウのロマンチストな印象を際立たせていて面白い。
殺し屋シュウ
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ヤクザよりヤクザらしい刑事である父を持つ修、通称「シュウ」は、母が父へ対し抱く殺意を感じ、父を殺害する。そして、母が身代わりになった時、シュウは、父の友人の下、殺し屋になった。
主人公が、人を殺してしまう話から始まり、殺し屋としての訓練を受ける話、殺し屋になってからの話など、7つの話からなります。
アクションや殺しのテクニック、謎解きを楽しむ物語ではありません。
殺しを依頼する側の心情、殺される側の心情、そのような状態に至るまでの過程、事情を楽しむ物語であった印象です。淡々と描かれています。
アクションや殺しのテクニック、謎解きを楽しむ物語ではありません。
殺しを依頼する側の心情、殺される側の心情、そのような状態に至るまでの過程、事情を楽しむ物語であった印象です。淡々と描かれています。
主人公の裏(表?)の大学の助手としての生活も、興味深いです。また、殺しのシーンも、肉弾戦になったり、逆襲されたりと1つ1つの物語で異なり、楽しめます。
主人公・修の父親はヤクザよりもヤクザらしい刑事。母親は離婚をすすめても女であるがゆえに父から離れられず、その母が父より他に愛する男が現れ、母が父を殺す決意を知った時、修は父を殺すことになった。そして母は修の身代わりに服役、修は父の友人により殺し屋になることに……。
最初の展開から、野沢尚らしくドラマを小説として読んでいる感じでしたが、殺し屋となったシュウが、その殺しの依頼に関わり、実行する物語が描かれます。ただ、殺害場面には迫力はそれほど感じず、物語でそれぞれにお酒が展開とマッチして登場するのは中々洒落ているものの、全体的に殺しの印象が薄く、展開は面白いものの全体的に迫力不足に感じたのは欠点だったとは思います。それでもシリーズ化になりそうな作品で、シリーズ化されれば引き続き読んでみたいです。



