安政五年の大脱走
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厳重な警戒。まわりは断崖絶壁。不可能と思われた脱出だが、藩士たちは知恵をしぼって試みる。満足な道具もなく、工夫に工夫を重ねながら彼らは挑む。そこには権力に屈することのない強い意思があった。奇想天外なラストには拍手。人の心を動かすのは、権力でもお金でもない。やはり人の心だと思う。それに気づかなかった井伊直弼は愚かだった。読後もさわやか♪楽しい作品だった。
江戸幕府大老・井伊直弼によって、小藩の姫と藩士51名が、切り立った山頂の砦へ幽閉された。逃走までの期間は一ヶ月。藩士達は、決死の脱走を試みる。
正直なところ、私はあまり日本史に明るくないこともあるのだけれども、井伊直弼のキャラクターだとかにちょっと戸惑った。名君として名高い井伊直弼が、これじゃまるでバカ殿だ(苦笑)。
…というのはあるのだけれども、単純に「エンタテインメント作品」として考えれば、十分に面白い。タイトル、それに脱出の手段であるとかは、S・マックイーン主演の映画『大脱走』に影響されているのは間違い無いだろうが、幕末の日本という舞台、当時の武士達と言うキャラクター造形であるとかで、映画『大脱走』とは異なった味わいがある。こういうのもアリだろう。良いんじゃないだろうか。
ノーマークの著者、そして、これは間違いなくアタリじゃないか。まず、タイトルからして興味をそそられる。僕は「大脱走」ものに弱いのだ。「大脱走」とくれば、スティーブ・マックイーン、そうです、ト○ネ○堀りですね。ト○ネ○といえば、つい先日ビデオで観た「トンネル」も面白かった。あれも大脱走ものですよ。
さて、物語は、井伊直弼の策略に遭った津和野藩士51名と美しい姫が、海から突き出た絶壁の山に幽閉され、そこから脱走を図ろうとする内容。安政五年という維新を目前にした時代背景もストーリーには生きてくるし、何よりも頑ななほどの「武士の威信」がかえって滑稽で痛快。“泥”くさいなかに、爽やかな明るさが漂うエンターテイメントに仕上がっている。おススメです。
朝のテレビ番組でこの本が取り上げられていたので映画「脱走」ものの大ファンである私は買わずにはいられなくなりました。
読んでいくうちに大脱走と同じではないかと思っていましたが結末はそんなバカな・・・でした。
もう少し最後にスリリングさがあればなお良かったかも。
是非映画化して欲しい。
読んでいくうちに大脱走と同じではないかと思っていましたが結末はそんなバカな・・・でした。
もう少し最後にスリリングさがあればなお良かったかも。
是非映画化して欲しい。
とにかく面白い。映画『大脱走』を観ていれば、穴掘り名人のダニー(チャールズ・プロンソン)の場面などが思い出され、興が増そう。しかし観ていなくても、楽しめる。
敵、味方とも人物のキャラクターが立っている。ストーリーは泣かせどころもちゃんと心得たものだ。
敵、味方とも人物のキャラクターが立っている。ストーリーは泣かせどころもちゃんと心得たものだ。
難を言えば、最後の展開か。映画のような大逃走スペクタクルにして欲しかったとも思う。が、これここれで納得できよう。
逃走劇の方は、吉村昭の『桜田門外の変』に任せて。



