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ボランティア・スピリット
永井 するみ
価格: ¥1,680 (税込)

単行本
出版社: 光文社
発売日: 2002/08
ISBN: 433492364X
おすすめ度:4.0
Amazon ランキング: 1071640位
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インパクトなし
永井するみ著の短編集を集めた本。他の本に比べると社会派小説を書く永井するみの作品としてはインパクトがない感じがしました。日本語教師が主役で、日本語教師から見た社会。設定はおもしろいかなと思いました。
地方都市が舞台となっています。
地方都市の市民センターにて、週2回行われている日本語教室。先生側は特に資格もいらず、一方生徒側も月に500円の管理費で習える。そこで起こる日常の事件をミステリータッチで描いた、9編からなる連作短編集です。

初読みの永井するみさん。本作品は4年余り雑誌に連載されてたものだが、全体の構成もよく、主要登場人物が上手く繋がっており、読み進めていくうちに、徐々に筆者の筆力アップが垣間見られたような気がした。文章は読みやすくサクサク読めました。

まず、先生側の日本人と生徒側の外国人とのお互いの視点のバランスが絶妙!

生徒の配偶者や恋人の行動も滑稽に描いている点も見逃せません。

女性3人(道子・静乃・香美)それぞれの志願動機からして三者三様で面白い。
特に道子!のキャラ設定は全体を通して最も光ってるように思える。
ひとことで本作品の特徴を言えば、人間のいやらしさ・醜さ・弱さを『ボランティア=善行』という鏡を通して鋭く抉り出している点だと思う。

各編におけるラストの締め方も適度にぼかして、却って印象的なものとなっている。
読後、偏見や差別に対する認識が変わった人も多いはず。

地方都市が舞台となっています。
地方都市の市民センターにて、週2回行われている日本語教室。先生側は特に資格もいらず、一方生徒側も月に500円の管理費で習える。そこで起こる日常の事件をミステリータッチで描いた、9編からなる連作短編集です。

初読みの永井するみさん。本作品は4年余り雑誌に連載されてたものだが、全体の構成もよく、主要登場人物が上手く繋がっており、読み進めていくうちに、徐々に筆者の筆力アップが垣間見られたような気がした。文章は読みやすくサクサク読めました。

まず、先生側の日本人と生徒側の外国人とのお互いの視点のバランスが絶妙!

生徒の配偶者や恋人の行動も滑稽に描いている点も見逃せません。

女性3人(道子・静乃・香美)それぞれの志願動機からして三者三様で面白い。
特に道子!のキャラ設定は全体を通して最も光ってるように思える。
ひとことで本作品の特徴を言えば、人間のいやらしさ・醜さ・弱さを『ボランティア=善行』という鏡を通して鋭く抉り出している点だと思う。

各編におけるラストの締め方も適度にぼかして、却って印象的なものとなっている。
読後、偏見や差別に対する認識が変わった人も多いはず。

連作の魅力発揮です
「枯れ蔵」「大いなる聴衆」など、舞台設定の凝った読み応えのあるミステリーを書いてきている著者ですが、私としては、短編集の味わいにも高い点を付けたいと思っています。短編では、肩の力を抜いている分、登場人物像がより生き生き描かれているような気がします。

表題の「ボランティア・スピリット」の主人公道子は、この作品では専業主婦のアイデンティティの一つとしてボランティアを嫌々ながらしているステレオタイプの中年女性なのですが、この作品や、他のいくつかの作品中で、なかなかいい味を出しています。他にも、道子と対象的に積極的に日本語教師のボランティアをやっている香奈という若い女性や、ナディームという中東出身と思われる日本語学校の生徒のエピソードなど、連作ならではの繋がりのある魅力が出ていると思います。

「隣人」「天使などいない」もお勧めの短編集です。




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