クロスファイア(上) (光文社文庫)
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宮部さんは、正直大好き。よく読んでいる。だからこそこの本は、駄目な感想を持った。どこがと言われると、文章の内容。題材とかは、凄くいい。なのに、何故か文章が急ぎすぎているというか。作者の作品にしては雑というか。彼女らしくない。別人が書いたとすら思える。だがまあ彼女も人間だから、不出来な作品も有ってもおかしくはない。
この時代の宮部みゆきは、彼女の一つの頂点だったと思う。
(近年の作品は、あまりに庶民オバサン的体臭が強すぎ、読んでいてワクワク出来ない)
欲を言えば、短編である姉妹作品「燔祭」の方が、より凝縮されていて魅力的。「燔祭」なら間違いなく星5つだった。
なんと言っても、名前からして目立たない「青木淳子」というキャラが魅力なのだが、映画でこの役を矢田亜希子がやってしまい、「どう見ても『平凡で地味で目立たない』とは思えねーだろ!?」と不満だった。
(近年の作品は、あまりに庶民オバサン的体臭が強すぎ、読んでいてワクワク出来ない)
欲を言えば、短編である姉妹作品「燔祭」の方が、より凝縮されていて魅力的。「燔祭」なら間違いなく星5つだった。
なんと言っても、名前からして目立たない「青木淳子」というキャラが魅力なのだが、映画でこの役を矢田亜希子がやってしまい、「どう見ても『平凡で地味で目立たない』とは思えねーだろ!?」と不満だった。
宮部さんの作品は結構超能力とかを取り扱っている作品が多いのですが、その中でクロスファイアはなかなか読み応えのある物だと思います。
同作者の「龍は眠る」も秀逸の内容でしたが、この作品は少し古くささを感じさせます。反対にこちらは、新しさみたいなものを感じさせます。
現代小説といった所にテーマを合わせているのでしょうか、時間の無い現代人に非常に読み進めやすい文章で、どんどん読者を物語に魅了させます。
そしてラストは、非常に綺麗な終わり方でした。バッドエンドのように思えるかもしれませんが、これはきっと主人公の淳子にとって、ハッピーエンドなのかもしれない。読み終わった後そう思いました。
同作者の「龍は眠る」も秀逸の内容でしたが、この作品は少し古くささを感じさせます。反対にこちらは、新しさみたいなものを感じさせます。
現代小説といった所にテーマを合わせているのでしょうか、時間の無い現代人に非常に読み進めやすい文章で、どんどん読者を物語に魅了させます。
そしてラストは、非常に綺麗な終わり方でした。バッドエンドのように思えるかもしれませんが、これはきっと主人公の淳子にとって、ハッピーエンドなのかもしれない。読み終わった後そう思いました。
誰も指摘していないことだが、この作品は宮部みゆき唯一の恋愛小説。SF小説でもないし、社会派小説でもない。そういう要素は含まれているものの、物語の底に流れるメインテーマは一貫して「恋愛」。
もしもパイロキネシスを物語の中心に据えるならば、最後の若い刑事との会話は彼の弟の死でしめくくられるべきだったが、そうではなく彼女が会話で最後に触れたのは、恋人についてだった。「楽にしてあげて」と。そして、弟の件は、結局は直接確認されずに終わる。組織の人間達が恐れていたように、彼女と若い刑事が組めば、また違った物語になり、それは宮部みゆきお得意の社会派小説であり人間ドラマになったと思う。しかし、作者は今回、一貫して青木淳子の恋愛を描いた。恋愛について正面から取り組んだ作品は、現在のところ宮部作品ではこれ以外にない。
もしもパイロキネシスを物語の中心に据えるならば、最後の若い刑事との会話は彼の弟の死でしめくくられるべきだったが、そうではなく彼女が会話で最後に触れたのは、恋人についてだった。「楽にしてあげて」と。そして、弟の件は、結局は直接確認されずに終わる。組織の人間達が恐れていたように、彼女と若い刑事が組めば、また違った物語になり、それは宮部みゆきお得意の社会派小説であり人間ドラマになったと思う。しかし、作者は今回、一貫して青木淳子の恋愛を描いた。恋愛について正面から取り組んだ作品は、現在のところ宮部作品ではこれ以外にない。
上下2巻を纏めて扱う.不心得な人間を念力で焼き尽す超能力を持ったヒロイン.かっこいいな,と思わず惚れこみたくなるが,この力を現代の東京で発揮して無事に収まるとはとても思えない.さりとて著者は Ursula K. Le Guin のように他の惑星で暴れる性質を持たない.そこで,これが悲劇的な終りしか持てないだろうことは容易に推察できる.そこで,どんな悲劇的終結が来るのかが問題になるが,これは建設的な,あるいは楽しい期待ではあり得ない.作者はせっせと伏線を張り,話を膨らまして行くけれども,楽しい期待を断念した読者にとってはすべて余計な努力にしか見えない.著者ほどの話し手が,どうして結末が期待できない話を構想して書くのか,理解を絶したことで,これほど索莫とした思いでページを繰るのはこの作者の場合初めての辛い経験だった.結局,名人でも布石を誤ることがあると言うことなのか.失敗作.



