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インストール (河出文庫)
綿矢 りさ
価格: ¥399 (税込)

文庫
出版社: 河出書房新社
発売日: 2005/10/05
ISBN: 4309407587
おすすめ度:3.5
Amazon ランキング: 79994位
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3インストールなくしてアンインストールなし。
「あんたにゃ人生の目標がないのよ」
朝子は登校拒否を始めた。母親には内緒で。学校に行くと見せかけ、母親が仕事に出たのを計らって家に戻る。そうして、何もせず、ぶらぶらとした生活を送っていたところ出会った賢い小学生、青木かずよし。彼は朝子に、あるネットビジネスの話を持ちかける。ボロ儲けのその商売とは…風俗チャット嬢。かずよしは、ネクマ(ネット上で性別を偽るヒト)としてチャット嬢をやっていて彼が学校でいない昼間、朝子に変わってほしいというわけだ。押し入れに隠したパソコンでカチカチカチ…と、キーを押し日常会話から時には淫らな会話まで訪問してくれたお客さんと対話する。

朝子の無茶っぷりと、12歳にしては大人過ぎるかずよしの、二人のやりとりには純粋な可笑しさがある。彼らを取り巻く環境・人間は単純でいて独特で、奇想天外の展開は非常にテンポよく、あっという間に読めてしまいます。
そして、一見、何の共通点もない朝子とかずよしですが、二人はココロの奥に同じような悩みを抱えていることが徐々に感じられてきます。

朝子は17歳。人生の目標なんて、まだ見えなくてもいい歳だとさるきちは思うんだけど、冒頭の母親のセリフはキツイ。家族ともなれば、遠慮もなく、思ったことをすぐ口にしてしまいがちだけど、何気なく発した言葉が子どもにとって致命的な損傷になることだってある。彼女らは動揺し、深く傷つき、目標を見つけようと奔走したり、
もしくは、現実逃避したりしてしまうのだろうな、と思う。

表現することは正しい、でも、その表現方法はたくさんあるんですよね。著者の次作が楽しみになる一冊でした。

5素晴らしい小説だ
綿矢りさの文章には独特なリズムがある。思わず、マネをしてしまいたくなるけれど、マネする事が出来ないクセになるリズムが。
わたしは純文学と言うものを、あまり良く思ってはいなかったけれどこの作品だけは別。
村上春樹、角田光代なども素晴らしい文章のリズムを持っている。でも、綿矢りさの小説(作品)は彼らとはまた違った独特なリズムを持っている。
彼女の素晴らしい点は、必要最低限の言葉で多くを語っている点だ。必要最低限の人間しか、そもそも小説には登場しないのだ。
彼女が芥川賞を受賞したのは当然の結果だと言えるだろう。そうは思いませんか? 
あなたも、綿矢りさの偉大なる文章に眼を通すべきだ。それは、初々しい文章が輝く傑作「インストール」から意図的に変えられた文体で書かれている「夢を与える」まで全く変わらない。
4なんとなくいい
「インストール」
不登校になる理由が曖昧なのも、母親が不登校に気づかないのも、少年の母親に追求されないのも、
説明がないところがかえって現代社会が抱える漠としたきしみのようなものを現わしている気がする。
明確な理由はないけど、なんとなく不満、
なんとなくだるい、なんとなくやる気が出ない。
総じてなんとなく不安というのは、現代人の多くが多かれ少なかれ感じている事だと思う。

最後、不思議なアルバイトから自然と撤退していく二人には、そんな不安な社会の中でも前へ進めるんだよというちょっぴりの希望が感じられて、そこがなんとなくいい。
5現代の文学
芥川賞作家は純文学を書くべきであるという先入観を捨て、小説の本義とは何かを考えてみたとき、この小説の正当な評価が見える。 若い筆者だからこそより痛切に伝わる現代の若者の抱える懊悩、奇妙でいびつな人間関係が齎すそれぞれの、彼らなりの再生、口語的な文体で描かれるそれらが青臭い真実を映し出す。 面白かった。小説の旨味とはこういうことだと実感した。 孤独感の輪郭がより顕著になった今を独創的な展開で表現し、重圧な内容に陥りがちな主題を総じて軽快に、最後まで爽快さをもって提示している。 言語能力が低下し、過去の文壇のような高い筆致は取り戻しがたい今日、日本文学はこういった平易な文体に伴う難解さ、さらには今までにない娯楽性を必要としている。 これからはこのような作品が我々の人生を豊かにし、暗澹たる現代社会で病んだ我々の精神を充足するのである。 映画はまた違った良さがあった。上戸彩がかわいすぎる。神木隆之介は天才子役だ。
純文学が低迷する傾向にある中で精緻で高度な作品を作るには、多数の共感と読み手を惹きつける何かが重要となる。
3別嬪が書いたという付加価値
物語が一週する間に、主人公が一回り成長するっていう月並みな青春小説。
文体が非常にキャッチーで、中だるみするような部分もないので、息抜きの一冊にどうでしょうか。

また内容が非常に下衆いことが、別嬪が書いたという付加価値に拍車をかけている気がします。



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