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ブラッドタイプ
松岡 圭祐
価格: ¥1,995 (税込)

単行本
出版社: 徳間書店
発売日: 2006/06
ISBN: 4198621799
おすすめ度:5.0
Amazon ランキング: 178573位
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嵯峨敏也ファン必見!
心が折れそうになって本領が発揮できない美由紀に対し、
嵯峨敏也がまさに一世一代の活躍をします。

臨床心理士としての使命感を語る場面は本当に感動的で
何度も読み返してしまいました。
小説の世界を現実で決着させる
この著者は千里眼シリーズで、現実を先取りした題材で読者を驚かせてきました。「千里眼とニュアージュ」など、まんまホリエモン逮捕の予言です。
しかし、今回ほどすごいことは過去になかったでしょう。なんと、著者自身のサイトで小説のラストの事件を再現し、何百万人の人を巻き込んで同じ結果を出してしまったのですから・・・!
例のアレを「8割から9割が信じる」というのは、小説だけなら「都合のいい結末」で済んでしまいますが、なんと現実の世界でもそれを実証してしまったんです。こんなことは小説史上、前代未聞でしょう。
内容も一気読みで楽しめました。
強力タッグ
松岡ファンの人には垂涎物の臨床心理士 岬美由紀、嵯峨敏也、一ノ瀬恵梨香のコラボレーション。
岬得意のアクションシーンは少なめですが、テレビドラマによる白血病に対する偏見、血液型性格分類による差別・弊害に挑戦します。

美由紀の嵯峨への恋愛感情、嵯峨の心理士としての使命感、一ノ瀬の成長ぶりと、読み応え十分です。
3人の個性がぶつかり合いながらも、強力なタッグで問題解決に挑みます。
期待を裏切らない最高のエンターテイメントです。

娯楽性バツグン!
○松岡さんの他の作品の人気キャラクターが一堂に会する「オールスター競演作」であるということ。
○日本人の大好きな「血液型」がテーマということ。

この2点で話題性・期待度は充分高い本です。

血液型による性格判断には根拠がないという事実に
まずは頭をガツンとやられた感じ。
たしかに血液型占いを信じたり、
血液型で人を判断することは日常でよくやっていることだけに衝撃でした。

根拠のない非科学的なことを証明していくという難問に
立ち向かう過程。
血にこだわらない愛(恋愛だけでない人間愛)。
命と医学のシリアスさ。
嵯峨の背負った重い運命。
美由紀の凛とした美しさ。
恵梨香の太陽のような華やかさ。

いろいろな面で秀でていて、
エンターテイメント性バツグンの作品でした。

ただし、この本のなかではB型に対する差別、偏見がひどいんですよ。
B型だというだけで仕事は首になるし、
白血病患者は「B型になるくらいなら死んだ方がマシだ」と移植を拒否する・・・。
本の中の話とはいえ、これにはB型の私は凹みました(-_-;)
考え抜かれたハッピーエンド
松岡氏の著書では千里眼シリーズが多くの人気を集めていると思います。それは岬美由紀の超人的なキャラクター設定によるところが大きいと思うのです。
この作品では、催眠シリーズの嵯峨敏也や、一ノ瀬恵梨香といった臨床心理士が集合して、コラボレーションの活躍を魅せてくれます。
また、白血病を患った嵯峨を愛する美由紀の揺れに揺れる心理が、彼女が千里眼シリーズで活躍したイメージから完全に引き離して、普通の女性にしてしまうシーンも印象的です。千里眼シリーズの読者からすると、正直かっこ悪いのですが、それも人間ということを著者は描こうとしたのかもしれません。
血液型カウンセラー城ノ内という人物も登場します。その人が使っていたトリックを見破ったところはさすがに岬美由紀。単なる商売として血液型を扱っていた男を最終的には味方につけたところも、美由紀の人間的な能力なのでしょう。
B型になるのが嫌だからドナー手術を受けない、という件が実例としてあったことなのか、あるいは実例にどの程度近いのかは、申し訳ないのですがよく知りません。しかしながら、血液型に対する偏見というのは以前からありますね、私も含めて。
もっと人間をよく見なければいけないと思いました。この作品最後の一行を読んで。



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