飲み込まれるような描写です。
なぞめいた登場人物も
いるようでいないような雰囲気が魅力的でもあります。
本当に実在したら
ちょっと怖くなるような…
怖いのが苦手な人も読めなくはありません。
禁じられた楽園
|
設定自体はありえない設定となっているのですが、そこはエンターテイメントとして割り切って読めば、悪くはない。
ただ、オチは「なんでそうなるの???」と?マークがいくつも付きます。ちょっと強引すぎるオチです。
恩田陸の作品は初めて読みましたが、別な作品を読んでみたくなります。
ただ、オチは「なんでそうなるの???」と?マークがいくつも付きます。ちょっと強引すぎるオチです。
恩田陸の作品は初めて読みましたが、別な作品を読んでみたくなります。
幻想ホラー、と書評には書かれている。
恩田陸でホラーといえば「不安な童話」や「月の裏側」などが挙げられるが、短編をのぞけば、本作ほどホラーらしいホラーは初めてかもしれない。
とはいえ、お化けや幽霊といった類の話ではなく、一言で言ってしまえば、バカでかいお化け屋敷のお話。
お化け屋敷、「野外美術館」に招待された主人公たちが目にするのは、やはり幽霊などではなく、自身の深層心理や、過去の傷をえぐる「ヴィジュアル」を喚起する造形、インスタレーションの数々。
巧すぎる。映像化してくれと言わんばかりの美しく、恐ろしく、そして幻想的なイメージを喚起させる圧倒的な筆力。さすが、恩田陸。
作品を通して、どこか落ち着かない雰囲気を持たせているのも巧い。ただ、ホラーだからだけでなく、主人公たちの「距離感」が一定離れていて、どこにもシンクロ出来ない。彼らの不安が伝わってくるようで。
「人間のいなお風景が好きなんだ。人間など構わない、人間のつけいる隙のない、殺伐とした風景ならなおさらね」 本文389ページより
恩田陸でホラーといえば「不安な童話」や「月の裏側」などが挙げられるが、短編をのぞけば、本作ほどホラーらしいホラーは初めてかもしれない。
とはいえ、お化けや幽霊といった類の話ではなく、一言で言ってしまえば、バカでかいお化け屋敷のお話。
お化け屋敷、「野外美術館」に招待された主人公たちが目にするのは、やはり幽霊などではなく、自身の深層心理や、過去の傷をえぐる「ヴィジュアル」を喚起する造形、インスタレーションの数々。
巧すぎる。映像化してくれと言わんばかりの美しく、恐ろしく、そして幻想的なイメージを喚起させる圧倒的な筆力。さすが、恩田陸。
作品を通して、どこか落ち着かない雰囲気を持たせているのも巧い。ただ、ホラーだからだけでなく、主人公たちの「距離感」が一定離れていて、どこにもシンクロ出来ない。彼らの不安が伝わってくるようで。
「人間のいなお風景が好きなんだ。人間など構わない、人間のつけいる隙のない、殺伐とした風景ならなおさらね」 本文389ページより
想像力を掻き立てられて、疲れるほどにイマジネーションを刺激されます。
「美しい顔立ちで頭脳明晰。ミステリアスな魅力を持つ人物」というのは恩田陸のお得意の設定で、
今回も烏山響一なる人物が物語に恐怖と負のエネルギーを送ります。
ただし残念なことに舞台も人物も魅力があるのにうまく生かされてない。
熊野という場所の持つ神秘性、
プライベート美術館の圧倒性的な発想力・・・
なのになのに!幕切れがあまりにも安易なのにはガッカリ。
もう少しひねりがほしかったです。
「美しい顔立ちで頭脳明晰。ミステリアスな魅力を持つ人物」というのは恩田陸のお得意の設定で、
今回も烏山響一なる人物が物語に恐怖と負のエネルギーを送ります。
ただし残念なことに舞台も人物も魅力があるのにうまく生かされてない。
熊野という場所の持つ神秘性、
プライベート美術館の圧倒性的な発想力・・・
なのになのに!幕切れがあまりにも安易なのにはガッカリ。
もう少しひねりがほしかったです。
恩田陸の作品を読むのはこれが初めてだが、読みやすい文章、スピード感と緊密さを兼ね備えた構成、随所に差し挟まれる鋭い洞察などに引き込まれて、ぐいぐい読み進んだ。
それだけに、ラスト数十ページのあまりと言えばあまりに少女小説的で安易な解決には、正直、唖然としてしまった。これほどの手練の語り手でありながら、なぜクライマックスだけが出来の悪いファンタジー小説のようになってしまったのか。
エンターテインメントとしてのこの作品は、ある種の「お約束」に完全に則って書かれていて、その枠内では心地よくホラーを楽しむことができるようになっている。烏山響一というまず現実にはあり得ないキャラの設定や、いまどきの若い女性である律子が、「まあ、~~だこと」などと妙にクラシカルな言葉遣いをすることからも(ついでに言えば、大学生の捷が「~~かしらん」と不思議がる場面もそうだ)、そのことは透けて見える。
別に「お約束」の存在自体が悪いというわけではないし、物語に構成を与えるためには不可欠のものだとも言えるが、作者自身がそれに最後まで快く従ってしまった結果が、あの平板な最後の数十ページにつながってしまったのではないか。少なくとも、結末が全く別のものであれば、それなりに満足できる作品に仕上がっていたはずだと思うと、残念でならない。
最後に、熊野を舞台にしているということで手に取ったこの作品だが、実際には、ヤタガラス(熊野本宮の祭神)が重要な小道具として出てくるぐらいのもので、ほとんど現実の熊野とは無関係に成り立っており、そのことも弱点の一つになっているような気がする。



