ひとつ前に戻る

コフィン・ダンサー〈上〉 (文春文庫)
ジェフリー ディーヴァーJeffery Deaver池田 真紀子
価格: ¥690 (税込)

文庫
出版社: 文藝春秋
発売日: 2004/10
ISBN: 4167661772
おすすめ度:4.5
Amazon ランキング: 42425位
発送可能時期: 通常24時間以内に発送

amazonの詳細ページへ
Amazon.co.jp
   映画化され話題を呼んだ『ボーン・コレクター』に続き、四肢麻痺の科学捜査専門家リンカーン・ライムを主人公としたシリーズ。ベッドから一歩も動かずスーパーコンピュータなみの頭脳で犯人を追い詰めていく異色捜査官の本作における敵は、その刺青から「コフィン・ダンサー(棺桶の前で踊る死神)」と呼ばれる殺し屋。大陪審で大物武器密売人に不利な証言をする予定の証人を消すために雇われた彼によって、民間航空運輸会社の社長兼パイロットがその毒牙にかかり、彼の妻が次の標的に。大陪審まであと2日。追う者と追われる者の息詰まる勝負の行方は…。

   最先端の科学捜査をフィーチャーした綿密なディテール、そのひとつひとつがすべて結末への伏線となっているその構成は見事と言うほかはない。前作に比べて犯人の人物造詣が少々浅いのが気にかかるファンもいそうだが、その分、被害者サイドおよびライムとその仲間たちの造詣はより厚みを増した。特に、ライムの麻痺した四肢の代わりに活動する美貌の捜査官、アメリアの存在感が光る。本作で彼への思慕の念をはっきりと自覚したアメリア。シリーズ3作において、ライムを待ち構える事件の内容はもちろん、皮肉屋で人間関係にきわめて臆病な彼が、彼女によってどう変化するのか。ちょっと下世話なお楽しみを用意しておくあたりも、エンターテイメント作家としての著者の手練だといえる。(梅村千恵)

今から読んでも遅くないリンカーン・ライム・シリーズ
 上質なシリーズ物はその質が高いほど大きなリスクを負っています。
その一、そのシリーズに熱烈なファンがつけばつくほど、彼らや出版社は次回作
を熱望して作者に別の仕事をすることを拒みます。本シリーズのように綿密な
プロットや綿密な取材に基づくディテールを必要とする作品であればなおのこと
作者の時間はシリーズ物に費やされてしまいます。その二、シリーズが重なるほど
新しい読者は増え辛くなり、どんなに派手なマーケティング・プランを立てても
部数は頭打ちになる。シリーズ物というだけで敬遠する読者は多いだろうし、
今更第一作から順に読む奇特な人はそういるわけではない。そう私はその数少ない
奇特な読者です。先日本棚でほこりをかぶっていた「ボーン・コレクター」を
読んだ後、早速本書を手にしました。

 本書を読むのであれば前作の「ボーン・コレクター」は必読になります。登場
人物の造詣は前作を読まずしては半分ほどしか理解できないかと思います。
ストーリーに関しては文句なく☆5つなのですが、前作を読んでいればリンカー
ン・ライムの世界が立体的になり☆6つにも7つにも厚みが感じられます。これ
がシリーズ20作以上となってくるとさすがに手が出しづらくなりますが、本シ
リーズはまだ最新の「ウォッチ・メーカー」でまだ7作目なので、本好きであれば十
分射程圏内でしょう。シリーズの世界観は超一級です。

 今からでも遅くありません。リンカーン・ライム・シリーズは第一作から順に
読むに値するシリーズ物だと思います。
一作目より大衆向けか
一作目「ボーン・コレクター」も当然面白い。
だが、主人公が自殺志願だったり、ボーンコレクターの殺し方がかなりひどかったり、一部引くところもあり、娯楽小説ということを考えると今回の方がまとまっている感じ。

犯人との追いかけっこは「ジャッカルの日」を思わせ、狙撃の仕方は「スティーブン・ハンター」の著書を思わせます。

最後にどんでん返しが何回かありますが、確かに少し強引な気がしないでもなし。
ま、娯楽小説なので素直に著者に従い楽しんで読むのが一番でしょう。
最後の100ページくらいからすごい
上巻までは淡々とストーリーが展開しているような気がして、猟奇殺人だったこともあり前作のほうがハラハラドキドキしながら読んだな、なんて思っていたけど下巻の半分を過ぎたあたりからは一気にたたみかけるような展開が続いて最後の1ページまでジリジリした気持ちで楽しめた。臨場感伝わる着陸のシーンや、伏線を気にしながら読み進めていたつもりだったけど「そうくるか!」的などんでん返し、そしてアメリアとライムの関係…次作もさっそく読みたくなった。
でんどん返し♪
不吉な予感と共に,シカゴ・オヘア空港へのフライトへ臨んだエドは,その不安と共に飛行機ごと爆破されてしまった。そのころ主人公である四肢麻痺の科学捜査学者:リンカーン・ライムは,FBI捜査官失踪に関する証拠物件である,目の前の顕微鏡に写された砂粒の由来という立ちはだかる難問へ臨んでいた。そこへニューヨーク市警捜査官:ロンが希有の殺し屋コフィンダンサーに関する事件をライムへ持ちかけてくる・・・

リンカーン・ライムシリーズの『ボーンコレクター』に続く第2作目。1作目よりもライムとその周辺機器もパワーアップ,そしてライムとダンサーの知的駆け引き,さらにどんでん返しと何でもありの展開で読者を飽きさせない作品である。この一作品にこれだけのものをよくこれだけの内容を盛り込んだなぁ・・・と感心させられるような内容である。個人的には,あまり派手な展開ではなく,1作目のように精神的にジリジリくるようなものが好きであったが,次作を間違いなく読みたくなるものであった。
ライムVS‘コフィン・ダンサー’のスリルに満ちた対決
ライムの次なる敵は、依頼されたターゲットは決して外さない、殺し屋‘コフィン・ダンサー’。

拘置されている大物武器密売商の裁判で、彼を有罪にする3人の重要証人を抹殺するべく雇われた‘ダンサー’。そのうちのひとりが航空機に仕掛けられた爆弾で事故死するところから物語の幕が開く。ライムは、45時間後の大陪審まで残るふたりの証人を守り、‘ダンサー’を倒さなければならない。実はライム自身も、5年前、‘ダンサー’に部下をふたり殺されていた。今回はその復讐でもあるのだ。

ライムは、ときには顕微鏡でなければ見えないほどの微細証拠物件の解析と、それらをもとにして、先を読む鋭い洞察力で罠を張るが、‘ダンサー’も動物のような勘で次々とかいくぐり、目的を果たすべく、狡猾な頭脳と行動力で、執拗に獲物を狙う。

そして物語は、再び爆弾を仕掛けられた航空機をめぐる空中での攻防シーンから、‘ダンサー’最後の襲撃へとなだれ込む。
そして、さすがはディーヴァー、ラストにはとっておきの“どんでん返し”が待っていた。

本書は、迫り来るゼロアワーの制限のなかで、次々と繰り広げられるライムVS‘ダンサー’の息詰まる対決で貫かれており、密度の濃いスリルとサスペンスの波状攻撃に読者はさらされる。

前作同様、アメリア・サックスをはじめ、ライムを取り巻くメンバーと、科学捜査の粋を集めた豊富なディテールも健在だ。さらに今回は、‘ダンサー’逮捕に執念を燃やし、珍しく感情をむき出しにするライムの姿からは鬼気迫るものを感じる。



コフィン・ダンサー〈下〉 (文春文庫)
ジェフリー ディーヴァーJeffery Deaver池田 真紀子
価格: ¥690 (税込)

文庫
出版社: 文藝春秋
発売日: 2004/10
ISBN: 4167661780
おすすめ度:4.5
Amazon ランキング: 59508位
発送可能時期: 通常24時間以内に発送

amazonの詳細ページへ
Amazon.co.jp
   映画化され話題を呼んだ『ボーン・コレクター』に続き、四肢麻痺の科学捜査専門家リンカーン・ライムを主人公としたシリーズ。ベッドから一歩も動かずスーパーコンピュータなみの頭脳で犯人を追い詰めていく異色捜査官の本作における敵は、その刺青から「コフィン・ダンサー(棺桶の前で踊る死神)」と呼ばれる殺し屋。大陪審で大物武器密売人に不利な証言をする予定の証人を消すために雇われた彼によって、民間航空運輸会社の社長兼パイロットがその毒牙にかかり、彼の妻が次の標的に。大陪審まであと2日。追う者と追われる者の息詰まる勝負の行方は…。

   最先端の科学捜査をフィーチャーした綿密なディテール、そのひとつひとつがすべて結末への伏線となっているその構成は見事と言うほかはない。前作に比べて犯人の人物造詣が少々浅いのが気にかかるファンもいそうだが、その分、被害者サイドおよびライムとその仲間たちの造詣はより厚みを増した。特に、ライムの麻痺した四肢の代わりに活動する美貌の捜査官、アメリアの存在感が光る。本作で彼への思慕の念をはっきりと自覚したアメリア。シリーズ3作において、ライムを待ち構える事件の内容はもちろん、皮肉屋で人間関係にきわめて臆病な彼が、彼女によってどう変化するのか。ちょっと下世話なお楽しみを用意しておくあたりも、エンターテイメント作家としての著者の手練だといえる。(梅村千恵)

今から読んでも遅くないリンカーン・ライム・シリーズ
 上質なシリーズ物はその質が高いほど大きなリスクを負っています。
その一、そのシリーズに熱烈なファンがつけばつくほど、彼らや出版社は次回作
を熱望して作者に別の仕事をすることを拒みます。本シリーズのように綿密な
プロットや綿密な取材に基づくディテールを必要とする作品であればなおのこと
作者の時間はシリーズ物に費やされてしまいます。その二、シリーズが重なるほど
新しい読者は増え辛くなり、どんなに派手なマーケティング・プランを立てても
部数は頭打ちになる。シリーズ物というだけで敬遠する読者は多いだろうし、
今更第一作から順に読む奇特な人はそういるわけではない。そう私はその数少ない
奇特な読者です。先日本棚でほこりをかぶっていた「ボーン・コレクター」を
読んだ後、早速本書を手にしました。

 本書を読むのであれば前作の「ボーン・コレクター」は必読になります。登場
人物の造詣は前作を読まずしては半分ほどしか理解できないかと思います。
ストーリーに関しては文句なく☆5つなのですが、前作を読んでいればリンカー
ン・ライムの世界が立体的になり☆6つにも7つにも厚みが感じられます。これ
がシリーズ20作以上となってくるとさすがに手が出しづらくなりますが、本シ
リーズはまだ最新の「ウォッチ・メーカー」でまだ7作目なので、本好きであれば十
分射程圏内でしょう。シリーズの世界観は超一級です。

 今からでも遅くありません。リンカーン・ライム・シリーズは第一作から順に
読むに値するシリーズ物だと思います。
一作目より大衆向けか
一作目「ボーン・コレクター」も当然面白い。
だが、主人公が自殺志願だったり、ボーンコレクターの殺し方がかなりひどかったり、一部引くところもあり、娯楽小説ということを考えると今回の方がまとまっている感じ。

犯人との追いかけっこは「ジャッカルの日」を思わせ、狙撃の仕方は「スティーブン・ハンター」の著書を思わせます。

最後にどんでん返しが何回かありますが、確かに少し強引な気がしないでもなし。
ま、娯楽小説なので素直に著者に従い楽しんで読むのが一番でしょう。
最後の100ページくらいからすごい
上巻までは淡々とストーリーが展開しているような気がして、猟奇殺人だったこともあり前作のほうがハラハラドキドキしながら読んだな、なんて思っていたけど下巻の半分を過ぎたあたりからは一気にたたみかけるような展開が続いて最後の1ページまでジリジリした気持ちで楽しめた。臨場感伝わる着陸のシーンや、伏線を気にしながら読み進めていたつもりだったけど「そうくるか!」的などんでん返し、そしてアメリアとライムの関係…次作もさっそく読みたくなった。
でんどん返し♪
不吉な予感と共に,シカゴ・オヘア空港へのフライトへ臨んだエドは,その不安と共に飛行機ごと爆破されてしまった。そのころ主人公である四肢麻痺の科学捜査学者:リンカーン・ライムは,FBI捜査官失踪に関する証拠物件である,目の前の顕微鏡に写された砂粒の由来という立ちはだかる難問へ臨んでいた。そこへニューヨーク市警捜査官:ロンが希有の殺し屋コフィンダンサーに関する事件をライムへ持ちかけてくる・・・

リンカーン・ライムシリーズの『ボーンコレクター』に続く第2作目。1作目よりもライムとその周辺機器もパワーアップ,そしてライムとダンサーの知的駆け引き,さらにどんでん返しと何でもありの展開で読者を飽きさせない作品である。この一作品にこれだけのものをよくこれだけの内容を盛り込んだなぁ・・・と感心させられるような内容である。個人的には,あまり派手な展開ではなく,1作目のように精神的にジリジリくるようなものが好きであったが,次作を間違いなく読みたくなるものであった。
ライムVS‘コフィン・ダンサー’のスリルに満ちた対決
ライムの次なる敵は、依頼されたターゲットは決して外さない、殺し屋‘コフィン・ダンサー’。

拘置されている大物武器密売商の裁判で、彼を有罪にする3人の重要証人を抹殺するべく雇われた‘ダンサー’。そのうちのひとりが航空機に仕掛けられた爆弾で事故死するところから物語の幕が開く。ライムは、45時間後の大陪審まで残るふたりの証人を守り、‘ダンサー’を倒さなければならない。実はライム自身も、5年前、‘ダンサー’に部下をふたり殺されていた。今回はその復讐でもあるのだ。

ライムは、ときには顕微鏡でなければ見えないほどの微細証拠物件の解析と、それらをもとにして、先を読む鋭い洞察力で罠を張るが、‘ダンサー’も動物のような勘で次々とかいくぐり、目的を果たすべく、狡猾な頭脳と行動力で、執拗に獲物を狙う。

そして物語は、再び爆弾を仕掛けられた航空機をめぐる空中での攻防シーンから、‘ダンサー’最後の襲撃へとなだれ込む。
そして、さすがはディーヴァー、ラストにはとっておきの“どんでん返し”が待っていた。

本書は、迫り来るゼロアワーの制限のなかで、次々と繰り広げられるライムVS‘ダンサー’の息詰まる対決で貫かれており、密度の濃いスリルとサスペンスの波状攻撃に読者はさらされる。

前作同様、アメリア・サックスをはじめ、ライムを取り巻くメンバーと、科学捜査の粋を集めた豊富なディテールも健在だ。さらに今回は、‘ダンサー’逮捕に執念を燃やし、珍しく感情をむき出しにするライムの姿からは鬼気迫るものを感じる。



本のみちしるべ Powered by Amazon Web Service