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お言葉ですが…〈4〉広辞苑の神話 (文春文庫)
高島 俊男
価格: ¥650 (税込)

文庫
出版社: 文藝春秋
発売日: 2003/05
ISBN: 4167598051
おすすめ度:4.5
Amazon ランキング: 85067位
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おもしろいです&真相は?
適度な辛口で、嫌みにならずおもしろいです。なかでも、「これは賤しきものなるぞ」が良かったですが、太宰治「津軽」の注釈は本当に文中に出てくる大学教授が書いたのでしょうか?そのかたのHPを拝見したところ、立派なもので、太宰治に詳しく、実際に津軽も訪問されているようで、あの注釈のお粗末さとはかけ離れた印象なのですが・・・。どなたか真相教えて!
大事なのは仕事に対する姿勢だ
 あとがきを読んで初めて知ったが、「週刊文春」連載の一年分で一冊の単行本になり、三年たつと文庫化されるのだそうだ。
 これが四冊目で、もう八年書いているというから、少なくともあと四冊はでるはずだ。
 相変わらず面白いが不思議な表記をするところもある。

「某A新聞や某M新聞である」(p61)なんて、誰がどう考えたって「朝日新聞と毎日新聞」なのに、どうしてそう書かないのだろう。
 その次のページにある「某K国と某C国」だって「韓国と中国」以外考えられないのに。
 ユーモラスな書き方をすることが多いのだが、「これは賤しきものなるぞ」は激烈である。

 内容は新潮文庫「津軽」の注のいい加減さについて。
 最初に書いた時にすでにかなり腹を立てているのがわかるのだ!が、その後、注釈を書いた人が、その文章を読んで手を入れたらしい。しかしそれがかえって怒りを招く。
 いい加減な注をいろいろ取り上げて批判するのだが、注を批判するというよりも、注を付けた人の姿勢を批判しているのだ。

 「すこしは心をこめて書いてはどうか」という批判は、いい加減に済まそうと思うことの多い私には耳が痛い。

思い込みを正してくれる「目からウロコ」の一冊
 以下は特に私自身が強く思い込んでいたことで、この本でそれは誤りだと指摘された項目です。
 「太平洋戦争中は英語が敵国語として使用が禁止されていた。」
 「赤とんぼの歌で『ねえや』というのは『姉』のことだ。」

 思い込みというのは本当に恐ろしいものです。もしあなたも私と同じ思い込みをしていたのなら、この本を読むことを強くお勧めします。

 それから「パニクる」という言葉が西武百貨店のロフト館オープンにかかわる従業員の発言から生まれたという話には驚きました。言葉が生まれる瞬間を証言できる人ってそんなにいないでしょうから。その証言をこの本でお楽しみください。

 「なるほどぉ~!」と最もうならされたのは「すばるはさざめく」の章。

 「あげる」と「あがる」、「とめる」と「とまる」といった他動詞と自動詞の対比から論を起こして、最終的に星座名「すばる」が「統べる」という他動詞と対になる自動詞に由来していることを説き明かしていく文章は数学の問題を解いていくかのようで、まさに目からウロコでした。いやぁこれだから高橋先生の本は読むのをやめられません。




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