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ツバメ記念日―季節風 春
重松 清
価格: ¥1,470 (税込)

単行本
出版社: 文藝春秋
発売日: 2008/03
ISBN: 4163268006
おすすめ度:5
Amazon ランキング: 19019位
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5私にとっては最高の重松本
図書館でふと見かけたので、軽い気持ちで読んでみたのですが
一番好きな重松作品になりました。彼の有名作品は一通り読んでいて
どれも感動させられる作品なのですが、主人公が子供か父親の場合が多いので
20代半ばの私には、当事者としての共感は出来ませんでした。

しかし、この「季節風」
全ての人に、すべての年代の人にリアルな共感がもてる作品です。
故郷から旅立っていく若者、都会から逃げ帰ってきた大学生、環境が変わって苦しむ夫婦、
子供を亡くしたダンプ運転手、東京で1人頑張っているフリーライター、お雛様を捨てられない母親・・・

特に気になったのが、やはり新しい土地に行く若者や、その場所でなかなか自分の存在が認識できない人の話に
強く胸を打たれます。重松さんには、もっとこういうストーリーを書いてほしいです。
5想いの空回り、という観点
十二篇の短編集であるが、全作品とも、外れ無く非常に面白く、本書全体を高く評価したい。
そして、どの作品にも、「空回り」という観点が、大なり小なり入っている。

最初に配されている「めぐりびな」では、古い方の雛に対する想い、
二番目の「球春」では、プロ入りして、芽が出なかった先輩を慕う、後輩野球部員の想い、
三番目の「拝復、ポンカンにて」は、ダイレクトに空回りがテーマになっていて、魅力的なオチまである。

それぞれの作品を、こんな観点から読んでも、味わい深い。

我々が一度は経験した事のある、少年または少女時代の思い出と、重なる部分が多くて、共感出来る。
それらは、それぞれが懸命に生きる姿であって、ほうっという読後感だ。

本書は、私が最近読んだ数十冊の、小説新刊本の中でも、ピカ一だ。
4懸命に生きる姿
春にまつわる短編集は、一生懸命生きている人達が息づいている1冊だった。
ただ作品によっては重松調が少々鼻についてうんざりもしたものの、12作品も収められているので辟易まではいかない。
個人的には「さくら地蔵」が、絞り切った後で更にこみ上げる涙の味を知っているナベさんの心に春が訪れたようで思わず泣けた。
5春は切ない
春の出来事をメインにした12の短編集。
3月〜5月くらいの話で
出会いや別れ、旅立ち・巣立ちがメインテーマになっています。
ちょうど今の季節にあわせた刊行なので
自分の置かれている状況なんかを
合わせて読むと余計に心に響いてきます。

いきなり『めぐりびな』で涙腺を刺激されました。
やはり自分は母子ものに弱いようです。
小さい頃は親の思うことなんか理解できなかったのに、
その親と同じ年代に差し掛かったときに
ようやくその思いを知る。
いつだって親は子ども第一で考えてくれてたんだ、って
重松さんは優しく語りかけてくれているようです。

もちろん、旅立ち・巣立ちの物語でも
自分が新しい生活に抱いていた不安や期待を思い出させ、
当時を思い出すと何だか甘くてほろ苦い気持ちが湧き上がってくる。

春の季節が一番ドラマチックかもしれない。
そう思わざるを得ない、作品集でした。
5誰も今まで経験したようなお話で共感出来ます
表題作『ツバメ記念日』をはじめ12編の短編集。どのお話も何かに悩みつまずいたり悲しい事が遭ったりするもののラストはほんわかハッピーエンドなお話です。この物語の登場人物達が遭遇したりフッと思ったりすることは、私自身も「そういうい事あったなぁ…」と思う事だったのでとても共感してしまいました。★大切な母の想いが詰まったお雛様のお話、先が見えない不安に駆られた野球選手のお話、実家を出て巣立ち日のお話、郷里を離れるお話、子供の頃食べたよもぎもちのほろ苦い想いで、昔懐かしいダイヤル式の公衆電話機に詰まった想い出、道ばたにあるお地蔵さんへの思い、お互いに思い合う兄弟のお話、嘘の優しさ、初めての生活にとなどう大学生とその家族のお話、遅咲きの恋のお話、育児につまずく夫婦のお話等です。★個人的には、私も大学の時に一人暮らしをしていたので上京する時のなんとも不安な思いとかをこの年になって改め切に想い出しました。



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