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壊れかた指南
筒井 康隆
価格: ¥1,650 (税込)

単行本
出版社: 文藝春秋
発売日: 2006/04/26
ISBN: 4163248404
おすすめ度:4.0
Amazon ランキング: 193529位
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ツツイストだけでなく
 この短編で初めて筒井を読んでみようと思う人も少ないと思う。掲載された雑誌も小説新潮やオール読み物だから、筒井は初めてでも、ある程度小説を読むことになじみのある人たちだと思う。
 この短編集は全然難しくない。だれにも判りやすいでも、筒井康隆の挑戦がどの作品にも感じられてこの人のまじめさに敬服させられた。
待望の新作短編集です
 なんと三十篇もの短編、ショートショートが収録されていて、ファンにはたまらない一冊ですね。タイトルのとおり小説の予定調和を破壊するような面白い作品ばかりです。当方はビブリオマニアネタ&古典文学啓蒙の『耽読者の家』、お得意の私怨&夢ネタ『漫画の行方』、ラストの開き直りに爆笑の『稲荷の紋三郎』の三篇がとくに気に入りました。
 しかし短編ももちろんいいですけど、やっぱりまた長編が読みたいですね。近刊予定の『巨船ベラス・レトラス』に期待です。
なぜ「壊れかた指南」なのか
最初、この本の表題はよく短編集などにありがちな“壊れかた指南”なる短編が収録されていてそのタイトルが採用されたのだと思っていた。
だがそうではなく、この本に収められてる作品がそれぞれが“壊れかた指南”だったのではあるまいか。
本を読み終わった後はそんな印象を持つ。
なぜ「壊しかた」ではなく「壊れかた」なのか。
それは中の作品が破壊的に描かれてるのではなく、最初からどこか「壊れた」感じを伴って描かれているからではなかろうか。
もちろんこの「壊れた」というのは作品の完成度ということの意味ではなく、なんでもいいが、例えば外的な出来事と心的出来事の区別が壊れた感じとか、常識が「壊れた」感じとかそういったものである。
私はこの短編集でその「壊れかた」具合を楽しむことができた。
お気に入りは「虎の肩凝り」で、これにはかなり笑った。「逃げ道」はなにかほろ苦い気分が生まれる余韻の残る一篇。



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