頭の中に、小説の中の世界が広がり
自分がその家に住んでいるような感覚になりました
久々に「やった、当たった!」と思った本。
ただ、終わり方がうーん・・・
納得のいく終わり方ではなかった気がします。
ごめんなさい。
だりや荘
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ここまでどろどろした内容の恋愛をこうもきれいに書かれてしまうと、戸惑いも隠せません。
迅人にとって妻の姉・椿は「結婚したとき妻が持ってきたマグカップと同じようなもので、結婚と同時に現れて気がつくと親密になっていた。」という解釈にはびっくりしました。
妻・杏は夫と姉との関係に気づいていながら、姉をいたわり、夫をうらむこともしない。そんな杏を慕い、一緒に生きようとする、アルバイトの翼。妹夫婦から離れようと試みる椿。迅人だけが二人の女性の間を楽しく行き来し、二人にとって自分はなくてはならない存在と自負している。次第に壊れ始める姉妹。でも、、、。
このラストは、どうしても腑に落ちません。その後の崩壊を予想させるのが作者の意図なのでしょうか?
ただ、いらいらしつつも、ぐいぐいと引き込まれている自分がいて、そういう意味では今後も目の離せない作家の一人といえましょう。
迅人にとって妻の姉・椿は「結婚したとき妻が持ってきたマグカップと同じようなもので、結婚と同時に現れて気がつくと親密になっていた。」という解釈にはびっくりしました。
妻・杏は夫と姉との関係に気づいていながら、姉をいたわり、夫をうらむこともしない。そんな杏を慕い、一緒に生きようとする、アルバイトの翼。妹夫婦から離れようと試みる椿。迅人だけが二人の女性の間を楽しく行き来し、二人にとって自分はなくてはならない存在と自負している。次第に壊れ始める姉妹。でも、、、。
このラストは、どうしても腑に落ちません。その後の崩壊を予想させるのが作者の意図なのでしょうか?
ただ、いらいらしつつも、ぐいぐいと引き込まれている自分がいて、そういう意味では今後も目の離せない作家の一人といえましょう。
両親の遺したペンションに移り住んで来た妹夫婦、精神的に病んでいて別棟に住んでいる美しい姉。妹杏は超してくる前から夫と姉の関係に気付いている。豊な自然と豊かな食卓、幸福そうな日々の影でそれぞれの思いが交錯していく。
文章もなめらかで、式の移り変わり、ペンションの生活も流れるように読めてしまう。けど、読み終わって、美しく料理もうまく、センスも良さそうなこの姉妹がいつまでも杏の夫迅人に依存しているのがもったいなく、イライラする。。。一見、美しそうなストーリー展開だけど根底はセックス依存症のアダルトチルドレンの話。このあと、3人の傷ついた魂は腐敗臭を漂わせるようになるだろう。
文章もなめらかで、式の移り変わり、ペンションの生活も流れるように読めてしまう。けど、読み終わって、美しく料理もうまく、センスも良さそうなこの姉妹がいつまでも杏の夫迅人に依存しているのがもったいなく、イライラする。。。一見、美しそうなストーリー展開だけど根底はセックス依存症のアダルトチルドレンの話。このあと、3人の傷ついた魂は腐敗臭を漂わせるようになるだろう。
だりや荘という信州らしき土地のペンションが舞台になって、美しい姉妹、椿と杏を取りまく恋愛模様が、静かに心理劇のように展開していきます。
早くから、杏が、姉と夫・迅人の関係を見抜いていることが読み手に向けて明かされるのに、物語は静かに進んでいきます。こういう不倫の恋愛にありがちな、憎しみや嫉妬の感情がほとんど書き込まれないのが特徴的で、それゆえにいっそう、読み手は引きこまれてしまいます。僅かに、悔恨の情が滲みでるくらいのもので、それも相手に向けて告白するのではない、独白なので、表面上は、登場人物たちの感情のやりとりはありません。
美人の姉妹、姉と関係する杏の夫・迅人、途中からだりや荘でアルバイトをすることになった翼の、4人の恋愛模様の絡み合いが、微妙に交錯し、美しい信州の自然を背景にして、淡々とペンションの日々が描かれるだけに、杏の内面の葛藤が緊張感をもって、こちらに伝わってきます。
時々“発作”をおこして、喋ることができなくなる椿と、姉と夫との目線や、行動の端々に逢い引きを重ねていることを敏感に感じてしまいながらも、沈黙を続ける杏の、どちらが先に壊れてしまうのか、どきどきしながら読みました。
のめり込んでゆく二人に、どうやらピリオドを打つ潮時がきたようだということを、仄めかせて物語はラストに向かいます。心の暗部が激しい言葉を伴わずに、こちらの気持ちに入り込んできます。「愛」の虜になった人間の、もう引き返せないという切羽詰まった気持ちは、椿や迅人だけでなく、もう一人の、新渡戸さんという登場人物が暗示していました。新渡戸さんがとった行動は、物語の本筋とは絡まないだけに、ちょっとしたインパクトがありました。
美しく設定された物語の、静かに流れる日々の底にあるものが、異様に浮かび上がってくる、心理劇のようで、お終いまで目が離せませんでした。
早くから、杏が、姉と夫・迅人の関係を見抜いていることが読み手に向けて明かされるのに、物語は静かに進んでいきます。こういう不倫の恋愛にありがちな、憎しみや嫉妬の感情がほとんど書き込まれないのが特徴的で、それゆえにいっそう、読み手は引きこまれてしまいます。僅かに、悔恨の情が滲みでるくらいのもので、それも相手に向けて告白するのではない、独白なので、表面上は、登場人物たちの感情のやりとりはありません。
美人の姉妹、姉と関係する杏の夫・迅人、途中からだりや荘でアルバイトをすることになった翼の、4人の恋愛模様の絡み合いが、微妙に交錯し、美しい信州の自然を背景にして、淡々とペンションの日々が描かれるだけに、杏の内面の葛藤が緊張感をもって、こちらに伝わってきます。
時々“発作”をおこして、喋ることができなくなる椿と、姉と夫との目線や、行動の端々に逢い引きを重ねていることを敏感に感じてしまいながらも、沈黙を続ける杏の、どちらが先に壊れてしまうのか、どきどきしながら読みました。
のめり込んでゆく二人に、どうやらピリオドを打つ潮時がきたようだということを、仄めかせて物語はラストに向かいます。心の暗部が激しい言葉を伴わずに、こちらの気持ちに入り込んできます。「愛」の虜になった人間の、もう引き返せないという切羽詰まった気持ちは、椿や迅人だけでなく、もう一人の、新渡戸さんという登場人物が暗示していました。新渡戸さんがとった行動は、物語の本筋とは絡まないだけに、ちょっとしたインパクトがありました。
美しく設定された物語の、静かに流れる日々の底にあるものが、異様に浮かび上がってくる、心理劇のようで、お終いまで目が離せませんでした。
水玉の美しいだりやの表紙が印象的で、手に取りました。
タイトルの「だりや荘」とは、主人公となる姉妹の、事故死した両親が残したペンションの名前です。そして残された姉妹―姉の椿と妹の杏―は、杏の夫の迅人と共に一度は休業しただりや荘を再開することに―。
タイトルの「だりや荘」とは、主人公となる姉妹の、事故死した両親が残したペンションの名前です。そして残された姉妹―姉の椿と妹の杏―は、杏の夫の迅人と共に一度は休業しただりや荘を再開することに―。
名前の通り、繊細な美しさを持った椿と、明るく可憐な杏。そして対照的な二人を同時に愛してしまう迅人。そこにだりや荘の新しい住人としてやって来た青年・翼。彼が惹かれたのは、椿か杏か―…
「だりや荘」という舞台で、繰り広げられる恋愛模様は静かながらも「牡丹と薔薇」にもひけを取らないドロドロぶり。椿・杏・迅人が交互に語り手となる構成で、物語を一層スリリングにしています。
荒野さんの作品は「もう切るわ」あたりから読み始めましたが、作品ごとに確実に「巧くなってきているなぁ!」という感じです。この「だりや荘」は特に映像化を期待したい作品です。頭の中で勝手にキャスティングをしたりして…。一気に読ませてくれるお話ではありましたが、ラストがちょっと不完全燃焼、という感じだったので、☆マイナス1としました。



