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デッドエンドの思い出
よしもと ばなな
価格: ¥1,200 (税込)

単行本
出版社: 文藝春秋
発売日: 2003/07/26
ISBN: 4163220100
おすすめ度:4.0
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 『デッドエンドの思い出』は、出会いのタイミングや状況の流れが人間の関係を規定していくさまを、5つの短編によってリアルに描いた短編集である。

   大学の同級生である男女の出会いと別れ、そして再会に、普遍的な人生の営みを重ねた「幽霊の家」。会社を逆恨みする男によって毒を盛られたカレーを社員食堂で食べてしまった女性編集者の心の動きを描いた「おかあさーん!」。小説家の「私」が子ども時代に実家のある街で体験した男の子とのせつなく甘美な時間を回想する「あったかくなんかない」。そして、同じビルに勤める旅の雑誌を編集する男性への5年間の思いを実らせようとする女性の思いをつづった「ともちゃんの幸せ」など、痛苦に満ちた人生の局面にそれぞれのやり方で向かい合う女性主人公の姿が肯定的にとらえられている。

   登場人物の多くはネガティブな状況に置かれるが、そうした状況をやみくもに否定せず、ニュートラルにとらえ、「世界」との和解の可能性として提出するよしもとのスタンスは、本作において首尾一貫している。そうした作品集全体の方向性は、よしもと自ら「これまで書いた自分の作品の中で、いちばん好き」(あとがき)と語る、婚約者から別れを切り出された女性が陥ったデッドエンド(袋小路)的状況の中で掴む「最高の幸せ」の瞬間を描いた表題作「デッドエンドの思い出」に集約している。人生への絶対的な肯定に満ちた短編集である。(榎本正樹)

どの辺がつらいのか分からない。
ばなな嬢が自作品の中で最も気に入っている作品だというので読んでみたが、
正直そこまでの価値は感じられなかった。いつも通り、乙女心の哲学の連続であった。

ただ『あとがき』における、ばなな嬢の自画自賛の度合いの凄まじさだけは笑えた。
作者は「出産する前に、出産後は書けなくなるつらい事を小説にしたかった」ということだが、
読み手の私は全然つらくならなかった。
文体が淡々とし過ぎているせいか、生も死もセックスも同じ高さにあるモノに読めてしまって困る。
喜怒哀楽が皆同じ感情に見えてくるような淡白さであった。
まあ、作者本人がつらいと言うのだから、つらい話なのでしょうね。
幸せになりたい
ばななさんの
小さな幸せのカケラをすくい取る感受性に乾杯!

何も言う事はありません、
しみじみとわき上がる
多幸感にいつまでも満たされていたい。
そう思える作品です。
一番好きかも
あとがきで彼女が「一番好きな小説」と記してるのと同じに、わたしにとっても「デッドエンドの思い出」は彼女の書くものの中で一番好きな小説になりました。大切な何かを失って、もう身も世もないってくらいボロボロに傷ついて、でも、その経験をも含めてまた自分の人生を愛しいと思えることができる力。それはたぶん特別なものなんかじゃなくて、誰しもが等しく持ってる人間の底力みたいなものなのかもしれません。
心地よい、温かな作品
傷ついた心を抱えたままで、家には帰れなかった・・・。婚約者に
裏切られたミミは、おじさんの所有する店の2階に少しの間住む
ことにした。そのお店で働く西山君とのほのぼのとしたふれあいは、
ミミの心を少しずつ癒していった・・・。癒されていく心をふんわりと
描いた表題作を含む5編を収録。

「おかあさーん!」ではある事件をきっかけに自分の人生をあらためて
見直し力強く生きていくことを決心した女性を温かな目で、「あったかく
ない」では幼い頃の思い出を切なく、「ともちゃんの幸せ」では幸せに
恵まれなかったともちゃんをやさしく包むように、描いている。私が特に
印象に残った「幽霊のいえ」では、家族や夫婦、恋人などの大切な人との
関係をしっとりと描いている。死んでしまったのにそのことに気づかず、
いつもと変わらぬ日常生活を営んでいる老夫婦の幽霊。その存在を静かに
見守る岩倉君のやさしさが、泣きたくなるほど胸にしみた。読んでいて
心地よく、心が温まる話ばかりだった。
読んでよかったです!
登場人物の微妙な距離感がよかった。
「ともちゃんの幸せ」という話が少し
何を伝えたいのか分からなかったけど、
その他は良い作品でした。
私は特に「幽霊の家」「おかあさーん!」が好きです。
私はこの本読んでると、秋の涼しい夕方とか、
冬の朝の冷たくて澄んだ空気を思い出します。



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