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緑は危険 (ハヤカワ・ミステリ文庫 57-1)
クリスチアナ・ブランド中村 保男
価格: ¥672 (税込)

文庫
出版社: 早川書房
発売日: 1978/07
ISBN: 4150730016
おすすめ度:4.5
Amazon ランキング: 225889位
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読後、満足できる作品です
とても面白かったです。
ひさしぶりにガツーンときた推理小説です。
ラストに驚いてまた読み返したら、なるほどーと感心しました。

amazonの「この商品を買った人はこんな商品も買っています」の評価を参考に購入しました。
全くノーマークだったので得した気分です。

登場人物(とくに女性)に共感する部分が多く、切ない気持ちでこの本にどっぷり浸りました。
でも最近のミステリにありがちな重いものではなくて、著者の登場人物に対する愛情のようなものが感じられます。
女性の方にとくにオススメします。

本格推理を求めている方が、上手くこの作品を見つけますように!
殺人理由が悲しい
戦争という時代背景で,負傷者を治療する病院関係者。

だれ一人として 殺人など行うはずがない人たち。
だれが犯人なの?

話は穏やかに流れ、第二の殺人が起きる。
そして ひとりひとりの過去が暴きだされる。

この人か・・あの人がやったのか?

傷つけたほうは忘れても 傷つけられたほうは 絶対忘れないものです。
心に静かにしみてくるエンディングの余韻、これがいいですねぇ
 第二次大戦下の英国、陸軍病院で起きた殺人事件を、コックリル警部が調査していく本格ミステリ。
 容疑者は六人と限られているんだけれど、犯人がなかなか特定できないところが、本作品の一番の面白さ。緑の手術衣を着て、顔の目の部分だけが見える緑のマスクをつけた犯人の姿が恐かったなあ。著者の別作品のあるシーンが脳裏にオーバーラップして、ぞおっとしました。
 空襲のサイレンが鳴り、爆弾が辺りに落ちる戦時下の雰囲気に、臨場感がありましたね。そういえばこれは、第二次大戦中の1944年刊行の作品。戦争の雰囲気を伝えるミステリとしては、ディクスン・カーの『爬虫類館の殺人』とともに印象に残ります。
 犯人が分かった後もまだ話が続くエンディングの情景には、静かに心にしみてくる余韻がありました。容疑者たちの間に生まれた連帯感、それがいい感じで描かれていたんですね。嵐が去った後の静けさとでもいう、不思議な味わいがよかった。
 今までに読んだブランドのミステリでは、本書と『ジェゼベルの死』、短篇「ジェミニー・クリケット事件」(米国版、英国版ともに)が気に入っています。
プロの技が堪能できる作品
第二次大戦中の病院を舞台にした作品です。第1章においては主要登場人物の紹介が行われ、まだ殺人が起こってもいないのに、その中に犯人がいることが高らかに宣言されます。そして、誰が殺されるのかは明かされていないのですが、その人物も印象的な登場の仕方をしています。大仰なトリックはありませんが、細かい技が隅々まで行き届いており、最後まで読んだ後に何カ所かを読み返したくなること必至です。

殺人が起きた時点では、なぜ見ず知らずの人を殺さなければいけないのかという疑問が湧きますが、やがてひとつで良いはずの動機が次から次へと出て来るという構成によって、多重解決の妙味を味わうことができます。犯行を行った時点の犯人の心理描写が見事。単なる目撃者としての心理にも犯人の心理にも当てはまるような書き方がしてあることに後からうならされます。
隠れたパズラーの名作
クリスティの後継のミステリの女王C.ブランドの代表作。C.ブランドというと派手なトリックの作品(「疑惑の霧」、「はなれわざ」、「ジェゼベルの死」等)が注目されがちだが、本作はパズラーの傑作として前記の作品にヒケを取らない出来。

舞台は病院なのだが、読んでいてどれが本線でどれが伏線なのかまるで分からなくなり戸惑う程だった。真相へのデータも当然出しているので、普通はある程度犯人や動機に気付く筈なのにサッパリなのだ。それでいてフェアな解決を提示する手腕は見事としか言いようが無い。

個人的には、C.ブランドには本作から入ったので特に思い入れがあるが、そんな感情抜きにしても女史を代表する傑作。



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