繊細で綺麗な文章。それによって描かれる小川洋子さんの世界は、とにかく美しい。
表現力の幅が広く、色々な手法で読み手を楽しませてくれます。
彼女の作品の魅力のひとつとして、「美しい世界の中の闇」が挙げられると私は思います。
表題作「完璧な病室」はその魅力の顕著な例で、ビーフシチューを鍵に、綴っています。
それは、微かな吐き気を催すくらい、リアルで、美しい世界から一転した、グロテスクな闇の世界。
小川洋子さんは凄い!と私が話を持ち込むなら、この小説を掲げるでしょう。それくらい、凄まじく魅せられました。
この作品含め四編が収録されています。どの作品も素晴らしいと思います。
私は表題作他に、「ダイヴィング・プール」が特に好きです。
好き嫌いは分かれるかも知れませんが、興味のある方は、是非。
完璧な病室 (中公文庫)
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