ひとつ前に戻る

富士日記〈上〉 (中公文庫)
武田 百合子
価格: ¥980 (税込)

文庫
出版社: 中央公論社
発売日: 1997/04
ISBN: 4122028418
おすすめ度:5.0
Amazon ランキング: 6780位
発送可能時期: 通常24時間以内に発送

amazonの詳細ページへ
気ままで、飾らない。理想的な生活
出版するために書かれたものではないらしく、
日々、ただ淡々と家族の様子を綴っています。
何事もない平凡な日々の記録にこんなにも幸福を感じられることに驚きました。
毎日の献立や買い物メモなどが中心で、
うどんとトーストを一緒に食べたり、
すごく食べ合わせが変な日もある。
けど、その気ままさ、おおらかさが妙に心地よくて、
その辺にこの作品の人気の秘密があるんだろうなぁと感じます。

百合子さんはさっぱりしてて気持ちのいい人。
よく食べて、面倒見が良くて、料理上手、
素晴らしい観察眼、そしてユーモアもある。
百合子さんの人間性にいつしか読者はひかれてしまいます。

周囲の人々と仲良く助け合って、
家族だけでなくみんなと生きていることの楽しさが伝わってくる。
劇的な展開なんかまったくないし、
どんどんページを読み進めたいというわけでもない。
「面白い」とかそういうんじゃなくて「なーんか好き」。
心の奥にずっと大切に抱いていたいような本です
足が地に着く。
皆さんが言うように、不思議な魅力を持った日記です。読むと、とても落ち着く。なにか、宙に浮いていた足が、地に着くような(私にとって)作用があります。東京での生活が書いてないので、どうしてたんだろうと、頭をめぐらしてみたり。お勧めです。
淡々と。
日々が淡々と綴られている。ただ。
感情的な日記ではない。むしろ記録というのに近いのかもしれない。

文章がとても簡潔で美しい。人柄がそのまま出ており、さっぱり、きっぱり、男っぷりさえ感じる。

中でも特に好きなのは食べた物を記しているところ。
臨場感あふれ、本当においしそう。料理上手で料理好き。

よく食べるところも素敵。

ここまで冷静にただ日常を見つめられることはすごい。
そして日記の枠ではなく読み物として成り立つところも素晴らしい。
奇跡のような
仕事で使うので最高に便利な本もあるし、小説として最高に面白いものもあるし、学術的に優れた本もあるけど、
「好きな本」ということで挙げていくと、はずせないのがこれかもしれない。
多くの人が書いているように、なんで面白いか分からない。いや、面白いのでもない。単に好きか嫌いか。もう大好きだ、というだけ。
小説とか実用書とちがって、書いた百合子さんと書かれた「富士日記」と、両方好きになる。文学なら、作品と著者は
違う、とか言う人が出て来るかもしれない。でもそんなのかんけえねー。
百合子さんの眼は確かに非凡で、文章もまねの出来ないすばらしさだ、生き生きとした性格、生き方がすばらしい、
などと言ってもいい。でも、それは「〜より優れている」とかじゃないし、平凡とか非凡とかを超えているというか、
そんなこととは無関係なものだ。
出て来る夫の泰淳とか、犬とか、河口湖とかも、高速道路のおじさんも。あの「司馬遷」を書き、「ひかりごけ」を書
いた泰淳がなんと可愛いことか。犬より猫の好きな私が、なんで犬が死んだくらいで泣かなくちゃいけないんだ、ちき
しょー。
日記といえば、、、
 いろいろの作者のを読んだが、富士という国民的に知られた
美しい山での別荘そうぞうしいたのしきかなふーふは日記である。
こんなにたのしい夫婦はそーはいない。
 こんなになかが良い夫婦もそんなにみかけない。
内輪ばなしであるから、極力力はぬいてある。
 わたしの夫は死の縁にいまいるのですが、どんな夫婦も歴史があり
過ぎ去りし時は美しく思い出し。

 とにかく、一読推薦いたします。
  二冊目を読めるかどうかいま思案中、、、



富士日記〈中〉 (中公文庫)
武田 百合子
価格: ¥980 (税込)

文庫
出版社: 中央公論社
発売日: 1997/05
ISBN: 412202854X
おすすめ度:4.5
Amazon ランキング: 15728位
発送可能時期: 通常24時間以内に発送

amazonの詳細ページへ
近所に住んでいるかのよう
上巻ではなんとなく硬く業務的だった感じも、この中巻では富士の生活に大分馴染んでいた様子でのびのびとした感じが窺え、読んでいる自分もこの日記に馴染んでいくというか益々武田百合子さん及び富士山麓で生活する人々に親近感が湧き、近くに住んでいるような気にさえなってきます。
取り留めない本ですが、いつの間にか手放せない本になっています。
普遍亭日常
 日記を最高に楽しめる読者は書いた本人だとずっと思っていました。つまり、日記とは、未来の自分に当てた手紙なのだと。

 しかし、この富士日記は、日記も普遍性をもつんだ、と私に気づかせてくれました。通勤や就寝前に数ページ、読み進むのがふさわしい本です。

 どうでもいいことですが、表紙裏の筆者の写真はかっこいいです。昔の女性は、タバコを吸う姿がサマになりますよね。




富士日記〈下〉 (中公文庫)
武田 百合子
価格: ¥980 (税込)

文庫
出版社: 中央公論社
発売日: 1997/06
ISBN: 4122028736
おすすめ度:5.0
Amazon ランキング: 64140位
発送可能時期: 通常24時間以内に発送

amazonの詳細ページへ
強く生きる女性
武田百合子さんの生き様には本当に心を打たれました。自分をしっかりと持ち、夫にもかいがいしく振舞う姿勢に敬意を感じました。特に、散発や髭剃りをする百合子さんの姿は夫への限りない愛情を感じずにはいられませんでした。

女として生きる、今よりもきっと決められた概念の中で暮らしていかなければならなかったでしょう。けれども、愛する人のそばにいるだけで女性は幸せなのかもしれない。それはとても大切なことかもしれないと思いました。
「あとがき」からも感じられる夫への愛がこの作品をさらに深いものにしているように思いました。

マガジンハウスから出た「クウネル」創刊号に載っている武田花さん(お二人の娘さん)のインタビューも必見です。




本のみちしるべ Powered by Amazon Web Service
PR: FS研究室