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村上ソングズ
村上 春樹和田 誠
価格: ¥2,310 (税込)

単行本
出版社: 中央公論新社
発売日: 2007/12
ISBN: 4120038963
おすすめ度:4.5
Amazon ランキング: 15201位
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贅沢な4点セット
収められている1曲々々について、ムラカミさんによる訳詞とオリジナルテキスト、ムラカミさんのエッセイと和田さんのイラストという贅沢な4点セットである。
1曲が1つのチャプター(章)になっているわけだが、チャプターごとにその4点セットから得られるフィット感が異なるところが面白い。
ある曲では、ムラカミさんの見事な訳詞に感嘆するかと思えば、ある曲ではオリジナルテキストのほうがすんなりアタマに(というか心に)入ってくる(どちらかといえば後者の方が多い)。
またある曲では、和田さんのイラストがなんともいえぬゴキゲンな出来栄えだったり。例えば、イングリッド・バーグマンのポートレイトははっとするほどキュートでセクシーだ。
そしてもちろん、ムラカミさんのエッセイ。音楽評論はムラカミさんの持ちネタの一つだが、旅モノのエッセイと並んでうっかりすると小説以上に僕のお気に入りである。

なかには僕の手持ちのCDに収録されている曲もあり、そいつを引っ張り出して改めて聴いてみるのも楽しい。
そして、「あ、コレ買ってみよう」てな感じでチェックを入れたアルバムが何枚かあったりもします。
僕はムラカミさんは現代米国文学のゲートウェイ(ムラカミさんを通して例えば、レイ・カーヴァーを知りましたとか)の役割を少なからず果たしていると思うのですが、ある種の音楽についても同様ですな。
歌の贈り物
 村上・和田コンビで贈る訳詩ソング・ブック。かつて出した『ポートレイト・イン・ジャズ』同様、村上春樹氏の文章と和田誠氏のイラストをカップリングして、ゼイタクな装丁を施してある。普段何気なく聞き流していたスタンダード曲の歌詞の意味を改めて認識させられると共に、この本で取り上げられなければ恐らく出会うことの無かった隠れた佳曲にめぐり合うことも出来、村上氏の趣味のよさと守備範囲の広さに敬服する。
 個人的には、「ミス・オーティスは残念ながら」や「五時のホィッスル」といった、古めの渋い曲が味があって好みだ。
 和田氏のイラストもチャーミングで、日曜の午後コーヒーでも啜りながらページをめくって、取り上げられた歌曲を含むレコードに針を落とせば最高だろう。
 クリスマス・プレゼントに最適な本だと思うし、版元もそのへんをにらんで発売日を12月10日に設定したのではないだろうか(H20.4.13)。
音楽を聞くのがもっと楽しくなります
結構沢山の音楽を聴いてきたけれど、あんまり歌詞の意味にこだわらなかったような気がしています。こだわって高校の時代から自分で訳してきた村上さんとぼや〜っと聞いてきた僕と、ほぼ同年代でありながらえらい隔たりができてしもうたと今回再認識した次第です(昔から思っておりますが)。特に「Miss Otis Regrets」の意味にはびっくりした。エラ・フィッツジェラルドの「マダ〜ム」というフレーズだけが心地よく響いていたのですが・・訳詞を読んでびっくりしました。他もただ詳しい解説を通り超えてその時代・背景を取り込んだ実に感慨深い本になっております。「Galveston」とか「Suicide Is Painless」なんかは時代ですね。こういう聞き方をすればひとかどに人間になれるという薀蓄の深さです。ただ驚くばかり。和田さんもすごいですわ。

いろんな発見に満ち満ちている。
好意を寄せる相手から素敵なプレゼントをもらったような気分にさせてくれる本だ。

知る人ぞ知る音楽通である村上春樹が、『人生のイミテーション』(R.E.M.)、『神さましか知らない』(ビーチボーイズ)、『中国行きのスロウ・ボート』(フランク・レッサー)、『生きているうちにしたいこと』(シェリル・クロウ)といったスタンダードやジャズ、ロックなどのさまざまな曲を訳し、解説を行ない、これまたディープな趣味人である和田誠の挿絵が曲ごとに配されている。ライナーノーツ、音楽書、大人の絵本、英文和訳のテキストと、どんなふうにでも読み取れる主旋律に、イラストとアルバムジャケットのビジュアルが副旋律として寄り添う、59歳の俊才と71歳の才人によるカラフルで楽しいデュエットだ。

村上春樹の個人的な思い入れが綴られた平易な文章を読み、和田誠の映画のワンシーンを切り取ったようなレトロかつモダンなイラストを見ていると、知っている曲ならばCDを引っ張り出してすぐにでも聴きたくなるし、知らない曲なら「聴いてみたいな〜」という心持ちになる。実り多き音楽畑へといざなう、念の入った二人のたくらみに、そそのかされるのが実に気持ちいい。全29曲のうち(2曲は「和田ソングズ」)、私は、バート・バカラックが作曲し、エルヴィス・コステロが作詞した『この家は今はからっぽだ』に一番、聴取欲をそそられた。

村上春樹の『ノルウェーの森』(本当は『ノルウェーの家具』だが)には、タイトル以外にもビートルズの曲がたびたび登場するし、『ダンス ダンス ダンス』は半ば80年代ロックのこきおろし小説だ。いっぽう、和田誠は「表紙はうたう」と銘打って週刊文春の表紙イラストを30年以上にわたって描き続けている。音楽が2人の本業に、いかに深くかかわっているか、それをあらためて感じさせてくれる一冊であり、ハードケース入りで宝物のような存在感を漂わせた、ぜひ手元に置いておきたい一冊だ。
村上訳の魅力が存分に発揮されている
「ソングス」な本ですが、メロディよりも「詩」に重点がおかれています。

もちろんCDがついているわけではないので、必然的にそうなっていくわけですが、
村上さんが大好きな曲からのセレクトで、構成されているので、読者にとって、
また一般的に知られているかどうかはもちろん意識されているわけではありません。

このため、先入観無く英語の歌詞を見て、そして村上さんの訳である日本語の詩を
読んで、その世界に入っていくことができます。
彼の1曲1曲に対する愛情のエッセイも秀逸です。
和田さんのイラストも世界観を表していて素敵です。
曲が聞こえなくても、知らなくても、もちろん知っていても、シンガーのことを
良く知らなくても、知っていても、共感できる作品。

意外な発見と喜びを感じさせてくれました。

でも、もちろんこれから聞いてみます♪



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