著者いわく、山田風太郎の忍法帖を意識して書いたという事です。
意識しただけあって、「奇術師軍団VS殺人集団」という構図がうまく書かれています。
所々に見える、らも氏のウィットに富んだ表現が作品に華を添えています。
この作品を堪能するには、とことんエンターテイメント小説だと思う事です。
決して「ガダラの豚」を意識してはいけません。
エンターテイメントとしては非常に楽しめる小説でした。
空のオルゴール
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ロベール・ウーダンという伝説の奇術師を調査する一行と、奇術師を憎む武術団との生死をかけたバトルを描いた小説です。一行のメンバーはマジシャン、合気道の心得のある大学生…と聞くと中島らもファンなら「ガダラの豚」を連想するかもしれません。が、「ガダラの豚」を覆っていた独特の恐怖感、重さはこの小説にはほとんど感じられず、かなり「ライト」な印象を受けました。格闘シーンが小説の中心で、その描写にはかなり引き込まれました。しかし、個人的には奇術の部分にもっと深く触れて欲しかった、もっと不気味な雰囲気を出して欲しかったという希望が残りました。



