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強奪 箱根駅伝
安東 能明
価格: ¥1,995 (税込)

単行本
出版社: 新潮社
発売日: 2003/10/30
ISBN: 4104027030
おすすめ度:4.0
Amazon ランキング: 559308位
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今年の箱根駅伝を思い出しながらどうぞ!
放送局の配信網とインターネット(イントラネット)がハッキングされ、箱根駅伝の中継が乗っ取られようとする。そこに放送局、警察、大学陸上部の思惑が微妙に絡み合って…というミステリーです。

昨今のミステリーにはネットがらみの犯罪が多く扱われるようになりました。その量に反比例して、「この作者は本当にその仕組みがわかってるのかなあ」という本が少なからず存在しますが、この本はよく調べ上げています。放送の仕組みについては全く知識がないのでなんとも申し上げることはできませんが、前者の信用度から判断するに相当調べられたのではないかと推察します。しかしまあ、生中継ってものすごく大変なのね、という現場の苦労も体感できます。
実際の箱根駅伝中継を横目にみながら読みすすめましたので臨場感は抜群(!)で、手に汗握りながら楽しめました。441ページという分量ですが、リアルタイムの「往路」「復路」の2日間で一気読みはわりとたやすいかと思います。

ストーリーは、ある種、読み手の「願望」通りに進みますので、物語に「裏切られる」感をお好みの方はちょっと肌にあわないかもしれませんが、その予想されたストーリーで進展するにもかかわらず感動的です。そういう意味では、一級のエンターテインメントに仕上がっているといえるでしょう。最後のタスキリレーからゴールまでの描写のすばらしさなどは、スポーツノンフィクションでもなかなかお目にかかれません。あえて難をいえば、各登場人物の背景設定にもう少し厚みが欲しかったか。
今年の箱根駅伝をご覧になった方はその中継を思い出しながらどうぞ。ミステリー好きだけでなくスポーツ好きもぜひ!

読んでよかった
一体最後にどんな結末を迎えるだろう、と思いながらページを進めていました。半分を過ぎたくらいからとにかく先が気になって気になって一気に読んでしまいました。・・・・・安東氏の取材力には前々から感心していましたが、今回の作品は箱根駅伝と言うドラマが加わり面白さが倍増していました。最後の展開で思わず涙が出ました。まさかサスペンスで涙が出るとは思いませんでした。また次の作品が楽しみになりました。
あなたもこれを読んでマラソン始めよう
私は、市民ランナーであり、箱根駅伝のファンでもあるので題名に惹かれて読みました。読み物としてのおもしろさは、もちろんありますが、下記の点を考えてしまいました。一つ目が、誘拐犯の要求が箱根を特定の選手に走らせないことです。ここで、好きなこと、夢を実現することが目の前にあったときどういう行動をとることができるだろうか?二つ目が、箱根駅伝の毎年当たり前のに中継されていることのすばらしさです。技術の進歩があるということも大きいでしょうが、同じ日本でさえ、高校駅伝の県大会のテレビ生中継さえ小さな大会だと行われていません。まして、山に登り、早朝の霧の中、雪の中でも中継があるのはすばらしいことだと思いました。そんな中、作品中のように、犯人に駅伝中継を邪魔されても、完全中継を実行するためにどれだけ人間の犠牲、お金(身代金を含む)を注ぎ込むことができるのだろうかと思ってしまいました。実際は、ハプニング賞レベルの出来事でフィクションのような出来事の心配がないことはすばらしいことだと思います。ただ、盗聴・盗撮など紙面をにぎわせる世の中に進んでいることも事件としてあります。現実離れしているからこそ、三面記事の事件よりも考えさせられます。それらも著者が誘拐犯がらみの一連のストーリー、スポーツにおける試合に出る選手、出られない選手、裏方のマネージャーの描写、放送どうやって行われているか技術的に、人間がどう関わっているかなどをうまく小説にしていることが成せる技だと思います。



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