恩師渡辺先生のお話をされる時の大江さんの敬愛とだけでは言い表せない感謝の気持ち、長男光さんだけでなく長女菜摘子さんの兄を慕う情念への感謝や自らの深い愛情をも隠す事なく自身の作品に記してきた大江さん。
これから生きてゆく"新しい人"たちへと託していきたい大江さんの期待。
奇しくもこの本が発行されてから数ヵ月後に他界された小田実さんは様々な点で大江さんと対話、対立、理解を深めてきました。
この本と姉妹版的に発売されたDVDと共にずっと手元においておきたい、そんな一冊です。
大江健三郎 作家自身を語る
|
大江氏が、半世紀に亘って、留まることをせず、文学の最前線を切り開き続けてきた、という事実は誰も否定出来ない偉業としか言いようがない。近時の『おかしな二人組』3部作では、小説内での事実が新たな物語を生み出す多層構造が、もはや自然な姿の域に達しており、「私小説」から「小説世界の私的創造」という大江ワールドの全貌が揺ぎ無いレベルに達していることが分る。
このインタビューは、この過程を、彼の作家としての信念・理念のみならず、生い立ち・生活・家庭環境等から、産み・培われたものであることを実に自然に分らせてもらえる。
この過程を彼の作品と共に歩んできた読者にとって、極めて納得感があるとともに、彼の作品のReReadに向かわせる良い機会になる、良質な本である。
只、ここから新しい読者を掴めるかは、正直、難しいかもしれない。
このインタビューは、この過程を、彼の作家としての信念・理念のみならず、生い立ち・生活・家庭環境等から、産み・培われたものであることを実に自然に分らせてもらえる。
この過程を彼の作品と共に歩んできた読者にとって、極めて納得感があるとともに、彼の作品のReReadに向かわせる良い機会になる、良質な本である。
只、ここから新しい読者を掴めるかは、正直、難しいかもしれない。



