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欲望という名の電車 (新潮文庫)
T.ウィリアムズ小田島 雄志
価格: ¥540 (税込)

文庫
出版社: 新潮社
発売日: 1988/03
ASIN: 4102109064
おすすめ度:4.5
Amazon ランキング: 47530位
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4やや言葉が古いが・・・
Penguin版の原書を元に翻訳されています。
表現方法がやや古臭い感じがします。
時折はしょってある部分も見当たります。どういう意図で
省略したのかはわかりませんが、物語の筋には異変がないので
まあいいでしょう。

この戯曲をうまく表現するのは非常に難しいとは思う。
心の闇の部分にも焦点をあわせなければいけないし。
妹を頼って現れたブランチはおとなしい雰囲気で登場するのだが、
妹のステラにあったとたん急にしゃべり始めるなど、結末への
伏線は見事に描かれている。
本作品をそのまま評価するのは難しいがT.ウィリアムズの作品を
知るにはちょうどいいと思います。
420世紀半ばの、アメリカ南部が、舞台。
読む前の予想と、ちょっと、違いました。
前半は、良かったけど、後半は、だんだんと、ねっ。
今でも、思い出すと、胸が、痛くなる。
うぅ〜ん、確かに、記憶に残る、残ってしまう作品です。

登場人物は、多くありません。舞台設定も、ぼろアパートの一室が、中心。
超大国・豊かなアメリカ―――国際社会では、そう捉えがちですが、
その内実、アメリカ国内では、貧や弱さが、存在します。
その中で、たくましく生きるもの者もあれば、そうでない者も・・・
5アメリカの生んだ永遠の名戯曲
この戯曲はアメリカを代表する劇作家のひとり、テネシー・ウィリアムズのもっとも有名な戯曲で、
アメリカやイギリスの有名俳優たちが代々ブランチとスタンリーを演じている。
どうしても映画のビビアン・リーとマーロン・ブランドのイメージが強いが
最近ではジェシカ・ラングが舞台で演じたブランチが評判だったらしい。

若さも経済的基盤も失い、孤立無援の立場に追い込まれながらも
南部の誇りと華やかな過去にすがりつく繊細な心の持ち主、ブランチ。
それに対して野卑だがタフで現実的な生命力の塊、スタンリー。
「ガラスの動物園」では、はかない夢に逃れようとする人間に対する同情的な視線があったが、
ここで描かれるブランチ対スタンリーの戦いは遥かに容赦がなく、ブランチは完膚なきまでに敗北する。
テネシー・ウィリアムズ自身、ブランチとスタンリーの両面を兼ね備えていたからこれほど迫真的な描写ができたのだろう。

デリケートで優しい心を持ちつつも、荒々しい現実に敗れ去り、ついには狂気に陥った
ブランチの姿は哀れを誘うが、最後の場面での彼女は不思議な威厳に満ちている。
舞台となったニューオーリンズのけだるい熱気がそのまま伝わってくるような名戯曲。
5ブランチ、それはわたしだ。
繊細すぎるがゆえに過酷で野蛮な現実に決して対応できない、ブランチという女。富を失い若さや美貌を失い、彼女の周囲に組み立てられた楼閣は、がらがらと音を立てて崩れていく。
その現実に果敢に立ち向かうどころか、ますます自閉症気味に自分の夢のなかに閉じこもっていくだけの彼女。そしてついに悲惨なまでの自己崩壊が訪れる。
テネシーはフローベールのように、ブランチ、それはわたしだ、と言っただろうか?愛するフランクを喪ったあと、無残に崩壊していく自我を醒めた目で見つめるしかなかったテネシー。やはりブランチは、まぎれもない彼自身なのだ。
5オバサン
この作品の魅力はなんといっても主役ブランチのすさまじいマイナス感情だろう.

現実を受け入れず過去へ未来へ逃避しまくる.すぐばれるうそをついて何でもごまかす.絶望し,わがままを言い,激情にかられたかと思うととっぴょうしもなく明るくふるまう.

このスーパーマイナス感情キャラクターが目の前に迫ってくるかのような小田島訳もすばらしい.

そんなにも困った人のブランチだがラストは寂しく,切ない.希望はどこにもないが,人生という現実を受け入れて終わり,哀れみをさそう.


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