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ハックルベリイ・フィンの冒険 (新潮文庫)
マーク・トウェイン村岡 花子Mark Twain
価格: ¥660 (税込)

文庫
出版社: 新潮社
発売日: 1959/03
ISBN: 4102106022
おすすめ度:4.5
Amazon ランキング: 180766位
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成長しない少年
 「トム・ソーヤーの冒険」で大金を手に入れて、ダグラス未亡人に世話になることになったハックルベリー・フィンの冒険の物語。

 前半部~中盤部では「宿根」や「詐欺師」などの「大人」の汚さというようなものにハックが動かされるかそうしまいかという葛藤があります。ハックは良心の呵責に弱いという特徴を持っていて、「大人」から逃げ出し、ついには後半部でトム・ソーヤーと再会し、本来の自分というものを取り戻します。

 その中でハックにしても、トムにしてもまったくといっていいほどに成長というものをしません。それはこの小説のテーマが「イノセンスの保護・復活」であるからでしょう。だから大人向けの小説であるといえるでしょう。

 ハックとトムの話を読んでいると、「ぼくらはゆめみて」の僕とMを思い出してしまいます。これを読んでから「ハックルベリー・フィンの冒険」「トム・ソーヤーの冒険」を読むと理解を深めることが出来ます。

最高の冒険小説
前作『トム・ソーヤーの冒険』で一躍金持ちの身分になった浮浪児ハックルベリイ・フィン。規則でがんじがらめの生活に嫌気がさしたハックは後継人から逃げ出すが、飲んだくれの親父に捕らえ、監禁される。ととうハックは自分が強盗に殺されたかのように偽装をし、筏で逃げ出す。ジャクソン島にたどり着いたハックが出会ったのは、逃亡奴隷のジム。かくして出会った2人は、自由州ケイロを目指して筏でミシシッピ河に漕ぎ出す。・・・

トウェインの『トム・ソーヤーの冒険』の続編ですが、ハラハラ、ドキドキしながら物語に熱中できるのはこちらの作品ではないでしょうか。浮浪児の不良少年として評判の良くないハックが逃亡奴隷のジムと冒険を繰り広げるのですが、自由を目指す彼らの目の前に現れるのはいかさま詐欺師や、激しい名門家の抗争など、ダークな大人の部分ばかり。当時のアメリカを風刺している一面もありますが、賢くたくましく世の中を渡っていくハックの姿には、爽快な気分さえ感じました。一緒に旅を続けるうちにいつしか仲間となっていくハックとジムの友情や、ハックの淡い恋心、そしてモラルと良心の間の葛藤など、読んでいて最高に面白い冒険小説です。

訳されたのは、『赤毛のアン』でおなじみの村岡花子さん。生き生きとした語り口が、さらにこの物語の面白さを盛り上げています。ただ残念なのが、ハックが自分のことを「僕」と呼んでいること。個人的にハックには自分を「おら」、もしくは「俺」と呼んでほしかったのです。そのために星は4つになりました。




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