ジェーン・エア (下巻) (新潮文庫)
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映画では省かれている部分がこの原作本では描写されているので、ストーリーの大筋がわかって理解しやすかった。ジェーンの人生は、子供の頃からそれはそれは不憫なのだが、自分の人生と照らし合わせてみて大差ないように感じられもしたので、共感することが出来た。そんな波乱の人生を辿りながらも、彼女のいつも信仰を忘れず、聡明さや謙虚さを持ちあわせた生き方は、充分に尊敬できると思う。彼女の、質素で控えめな外見からは想像も出来ない、激しい情熱は読者によく伝わってくる。
一応文学作品というくくりで扱われることが多い本書だが、
読んでみるとこれが「文学」と言うより小説、ノベルスに近かった。
前半の部分、ジェーンの生い立ちや育ちなどは確かに
文学的には自然主義的な傾向が見られるのだが、ロチェスターと出会って以降は
文学と言うよりも娯楽味のある恋愛小説の雰囲気に変わる。
もちろんそれは軽薄でもなければ軽蔑すべきものでもなく
物語の中だるみを払拭し、単純な興味を抱かせる意味では、良い変化かもしれない。
しかもその部分の印象が強く残るので、これまで文学が苦手だった読者にとっては
「面白い文学」「読みやすい文学」と高評価されることになるのだろう。
訳者が英米文学を訳してもっとも安心感のある文章を仕上げる大久保康雄なので
読みやすさに一役買っている。
キリスト教的視野で読むと様々な考え方の出来る本書ではあるが
最終的には恋愛の物語であるので、そう深く考えずに
ふたりの恋の行方をハラハラしながら読めれば、それでも十分面白い作品である。
読んでみるとこれが「文学」と言うより小説、ノベルスに近かった。
前半の部分、ジェーンの生い立ちや育ちなどは確かに
文学的には自然主義的な傾向が見られるのだが、ロチェスターと出会って以降は
文学と言うよりも娯楽味のある恋愛小説の雰囲気に変わる。
もちろんそれは軽薄でもなければ軽蔑すべきものでもなく
物語の中だるみを払拭し、単純な興味を抱かせる意味では、良い変化かもしれない。
しかもその部分の印象が強く残るので、これまで文学が苦手だった読者にとっては
「面白い文学」「読みやすい文学」と高評価されることになるのだろう。
訳者が英米文学を訳してもっとも安心感のある文章を仕上げる大久保康雄なので
読みやすさに一役買っている。
キリスト教的視野で読むと様々な考え方の出来る本書ではあるが
最終的には恋愛の物語であるので、そう深く考えずに
ふたりの恋の行方をハラハラしながら読めれば、それでも十分面白い作品である。
下巻では、ロチェスター氏とのある事件〜小さな村での教師としての活動・自立〜クライマックスまでが描かれています。
話としては、上巻の主人公ジェーンを取り巻く人間関係とはまったく異なる
新しい人間関係でのお話に展開していきます。
星マイナス1にしたのは、普通なら気がつきそうな事に鈍感になっていたり、鈍い物語の流れを感じたからです。
もちろん主人公の心や環境の変化はあるので、気にならない人も多いと思います。
話は全体を通し、回想している文体で書かれています。
上巻のレビューでも書きましたが、下巻でも大久保氏の訳は言葉は柔らかく、上品です。
下巻では特に、ロチェスター氏の求愛に何度も胸を打たれました。
紳士的且つ情熱的な言葉の選び方(訳し方)が素敵です。
例えば、少し立ち読みした大井氏の訳にはただ「おまえ」と訳されていたもの
が大久保氏の訳だと「かわいい人」となっていたり。そんな点も、私がこの訳
を支持する理由のひとつです。
完全に好みの問題ですが、その方がロマンチックで、素敵に感じるので。
最後に、上巻下巻を通じて聖書や神話の人物を比喩した表現や
シェイクスピアの作品を意識した台詞など出てきます。
もちろん文中に括弧書きで説明がしてあるので理解に不自由はいたしません。
でも、そういった方面に知識がある人はその点も楽しめるかも。
訳の問題で、少し遠ざけていた海外文学ですがこの作品のおかげでまた読みたいと思えました。
話としては、上巻の主人公ジェーンを取り巻く人間関係とはまったく異なる
新しい人間関係でのお話に展開していきます。
星マイナス1にしたのは、普通なら気がつきそうな事に鈍感になっていたり、鈍い物語の流れを感じたからです。
もちろん主人公の心や環境の変化はあるので、気にならない人も多いと思います。
話は全体を通し、回想している文体で書かれています。
上巻のレビューでも書きましたが、下巻でも大久保氏の訳は言葉は柔らかく、上品です。
下巻では特に、ロチェスター氏の求愛に何度も胸を打たれました。
紳士的且つ情熱的な言葉の選び方(訳し方)が素敵です。
例えば、少し立ち読みした大井氏の訳にはただ「おまえ」と訳されていたもの
が大久保氏の訳だと「かわいい人」となっていたり。そんな点も、私がこの訳
を支持する理由のひとつです。
完全に好みの問題ですが、その方がロマンチックで、素敵に感じるので。
最後に、上巻下巻を通じて聖書や神話の人物を比喩した表現や
シェイクスピアの作品を意識した台詞など出てきます。
もちろん文中に括弧書きで説明がしてあるので理解に不自由はいたしません。
でも、そういった方面に知識がある人はその点も楽しめるかも。
訳の問題で、少し遠ざけていた海外文学ですがこの作品のおかげでまた読みたいと思えました。
名作とされるこの本、はたして本当にそうなのか? かかれていることを鵜呑みにするのではなく咀嚼してみるべきでは? 表面的には、ロチェスターとジェーンの恋愛話だが、もしロチェスターの妻(詳しくは読んでください)バーサの観点から見たらどうなるか? ロチェスターはただのエゴイスト、もしくは典型的英国coloniserではなかろうか?! こんな見方をしながらもう一度この本を読むのはどうでしょうか? もしもっと深くジェーン・エアを読み解きたい読者には、ジーン・リースの「サルガッソーの広い海」がお勧め。 是非、この二つの本を読み比べてみてください。もっと、この本が面白くなります。


