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長距離走者の孤独 (新潮文庫)
アラン・シリトー丸谷 才一河野 一郎Alan Sillitoe
価格: ¥500 (税込)

文庫
出版社: 新潮社
発売日: 1973/08
ASIN: 4102068015
おすすめ度:5.0
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5葛藤を抱える若い人に
自分なりの正義感と学校や周りの社会との折り合いをつけるのに苦心していた思春期のころ、生きる指針を与えてくれた本です。
"権力"の期待通りにラクな道を進むという選択肢のほかにもいくらでも道はあるのだ、自分の人生に勝利するにはいかに生きればよいのか、等々。
いい子でいることに疲れた若い人が少しでもこの本を読んで楽になればと思います。
5イギリス的、、、
サリンジャーのライ麦畑でつかまえての英国版。スミス少年にとって社会と折り合いをつける事は、自分を捨てる事。感化院の院長こそ体制そのものであり、欺瞞の表徴でもある。長距離走で優勝しても得られる物は、教育の勝利。掴んだ勝利をわざと負けることにより院長、つまり体制への勝利を掴む。アランシリトーはノッティングガムの労働者の息子として生まれ、マジョルカ島に住んでいた時に、詩人ロバートグレイヴズに才能を見出され処女作[土曜の夜と日曜の朝]で作家クラブ受賞。この作品でホーソンデン賞を受賞する。アメリカ人は書かないし、書けない作品だろうと思う。
5今や古典的作品か。
中産階級の知識人が旦那芸で書いた文芸作品ではなく、労働者階級が描いた1950年代の青春悪党物語。中高生の頃は何度も読み返した懐かしい小説。
日本も総中流化、バブル経済の一億総成金文化の時代、この手の作品は、中高生向けとしても暫く忘れ去られていたのではないだろうか。
日本も格差社会化が声高に論議されて久しいが、この作品の主人公に共感できる若い読者も今再びいるのではないかと思う。
5ベストセラーよりも。
学校帰り、本屋で"店長お勧めコーナー"で見つけた本。
短編集で、『長距離走者の孤独』が最初。

アランシリトー1959年の作品。
すでに1962年に映画化されている。
(イギリス モノクロ 88分 監督:トニー・リチャードソン)

短編なので、蛇足が無く、切れが良い。
読後の後味もとても良い。
そして、芸術的要素がしばしば感じられる。
中でもこの本のタイトルである『長距離走者の孤独』は、
文章と、文章から生まれるイメージとがシンクロして
例えて言うならば、PROMOTION VIDEOを見ているような感覚に陥る。

登場人物のアイデンティティもまた面白い。

5今この本を読み返す
大江千里が自らの曲名に使ったり、一時期は青春文学のトップランナー
だった印象があるが、最近はあまりこの作品の名を聞かなくなった。
だからこそ(といってはなんだが)、今この本を再発掘する価値があると思
う。安いし、短編集だから学生が夏休みに読む本としては最適。
ところで、昔読んだ事がある方で、「こんな青臭いの読んでられねーよ」

とか言ってる人。手元にあるならもう一度ひっぱりだして、同時に
収められている「漁船の絵」を読んでみよう。
心に沁みる苦さが味わえます。


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