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グレート・ギャツビー (新潮文庫)
フィツジェラルド野崎 孝
価格: ¥460 (税込)

文庫
出版社: 新潮社
発売日: 1989/05
ISBN: 4102063013
おすすめ度:4.5
Amazon ランキング: 9788位
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2文学的金字塔
流麗かつ音楽的な文体で綴った、ひと夏の物語。

文章から情景をイメージする力、詩的なものに対する感受性が相当に発達している人、
あるいは当時のアメリカ社会に精通した人でない限り、
この作品のエッセンスを汲み取り、味わうのはほとんど不可能に近い。
5村上春樹ファンなら必読の一冊
派手で空虚なパーティに明け暮れる、自堕落で破滅的な登場人物達は、
時代背景を抜きにしても、現代の日本人の価値観からは共感しづらいかも
知れない。

それでも、ギャツビーの純粋さと孤独には、彼のために物語を書くだけの
強い説得力を感じた。
「ノルウェイの森」の主人公が、どうしても直子の物語を書き留めなくては
ならないと感じたように。

最後の数ページの描写は、限りなく美しい詩のようだ。
情景が目に浮かぶような海岸の夜の風景に、主人公が馳せるギャツビーへの想いが
静かに深く重なっていく。
その奇跡のようなバランスは、まさに芸術と呼ぶにふさわしい。

翻訳の文体だけでなく、全編を通じて流れる喪失感からも、村上作品に
通じるものを感じる。
「この作品に巡り合わなかったら、小説を書いていなかったかも知れない。」
というほど村上春樹氏が絶賛する本であり、評価は相半ばするとしても、
村上春樹ファンなら一度は読んでみる価値のある作品だと思う。
5Old Sport、という奇異な響きが頭から離れない。
かの村上春樹氏が人生の中で出会ったもっとも重要な書物を3つあげろと言われたら、
カラマーゾフの兄弟
ロング・グッバイ
グレート・ギャツビー
の3つをあげる。しかし、一つだけ、といわれたら間違いなくグレート・ギャツビーを選ぶ、とおっしゃるほどの作品。早速、村上版グレート・ギャツビーを読んでみました。 あっという間に引き込まれて1日で読んでしまいました。

舞台は1920年代のアメリカ、謎を秘めた成り上がりのリッチな若者、ギャツビーのミステリアスな半生をその友人の目を通して語るもので、全篇に切ない純愛と少しのミステリが織り交ぜられ、物語が非常に美しい文体で語られています。村上氏は、残念ながら日本語ではこの作品のすごさは理解し得ない、しかし、現時点で最高の訳を作りたくて新訳を出されたと言います。
確かに、修辞、語順など相当工夫して訳しておられます。ギャツビーが英国でみにつけたと思しきOld Sportという親しい友人を呼びかける言葉、アメリカ的にいえばBuddyとかMy friendのような意味だと思いますが、これが相当頻繁に出てくるため、熟慮の結果『オールド・スポート』とそのまま訳すことにしたとのことです。最初、相当奇異な感じでしたが、同じ英語でもアメリカ人には奇異な表現であることを考えれば、決して妥協の産物ではないと思いました。しかも、途中で慣れてきて違和感を感じなくなりました。日本語では理解しきれないのかもしれないが、珠玉の文章の美しさには魅せられました。
5読むほどに、人生を深く愛おしく感じる小説
 15年前10代の時に初めて読んだグレートギャッツビーは、訳の違いもあってか始めの10ページ
で挫折した。その苦い感覚もあり、各所でグレートギャッツビーが絶賛されるのを横目で見ながら
手に取れずにいた。

 30を過ぎて、ふと手に取った。1回目は、他の小説と同じように最後まで読み通したという程度
のものだった。しかし、気がつけばふと手に取り、偶然開いたページに暫く読みふける。あらすじ
は当然知っているので、その後のまたはそれ以前に起こった登場人物達の出来事を思い、胸が苦しく
なりページを閉じる。数日後、その数日後何度も同じことを繰り返していた。

 そのうち、「これはなんなんだろう」と思いはじめた。グレートギャッツビーで語られること、
もしくはそれぞれの頁で起こる出来事、語られる言葉、行動にストーリーやプロットという一言では
言い表せない大きなうねりのようなものを感じるようになった。

 電車の中で、フローリングの床で、グレートギャッツビーを胸に抱き目を閉じる。
 自分は何者でもないが、それでいいのだという大きな安堵に包まれる。
2野崎 孝 訳を推薦します。
この作品が、米文学の最高峰の一つであることは間違えないが、
この訳は個人的にがっかりした。(あくまでも好みの問題として)
この小説の、最後の2行を比較すれば、この差は歴然としているが、
それをここに書くべきではない。
タイトルの後の引用部分(”ふたたびゼルダへ”の前)
で比較してみる

野崎訳
「さあ、金色帽子を被るんだ それであの娘がなびくなら
 あの娘のために跳んでみろ 見事に高く跳べるなら
 きっとあの娘は叫ぶだろう”金の帽子すてき 高跳びもいかすわ
 恋人よ あんたはあたしのもの”」

村上訳
「もしそれが彼女を喜ばせるのであれば、黄金の帽子を被るがいい。
 もし高く跳べるのであれば、彼女のために跳べばいい
”愛しい人、黄金の帽子をかぶった、高く跳ぶ人、
 あなたを私のものにしなくては!”
 と彼女が叫んでくれるまで。」

ちなみに、私は「マイ・ロスト・シティ-」他の村上訳を読んでいますので
村上春樹の訳者としての業績を否定するつもりは毛頭ない
ことを付け加えておきます。



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