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ねじの回転 (新潮文庫)
ヘンリー・ジェイムズ蕗沢 忠枝
価格: ¥460 (税込)

文庫
出版社: 新潮社
発売日: 1962/07
ASIN: 4102041028
おすすめ度:4.5
Amazon ランキング: 88287位
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3古典ですが、
かなり古い小説なのですが、今でも充分通用する、「恐怖」を題材にした小説です。

小説の冒頭の仕掛け(いわゆる、ツカミです)はかなり良いです、これからどんな展開が待ち受けているのか、とてもワクワクしますし、伏線と思われる単語も出てきて、素晴らしく摑まれます。が、やはり古典なのか、ちょっと展開がゆっくりに感じました。今現代の時間感覚からすると、です。小説内での時間の流れ、描写(心理的なものであれ、写実的なものであれ)も決して悪くは無いのですが。


比較的どうとでも取れるように意識的に、つまり読者の先を読む予測を外さないけれど、少しずらすセンスが良いです。

ただ、スティーブン・キングのような作家を、エンターテイメントと「恐怖」を融合させて読ませる作家さんを読んでしまった後では、少し見劣りするかもしれません、ちゃんと小説も進歩しているのだ、と確信しました。


古典に興味のある方にオススメ致します。
5引き込まれます。
本書は1898年に発表されたヘンリー・ジェイムズの代表作。
英国郊外の古い屋敷で、若い女家庭教師が両親を失った幼い兄妹の世話をする事になるが、
そこで彼女は邪悪な男女二人の幽霊と遭遇してしまう。
その幽霊達は幼い兄妹たちにも現われているようなのだが、子供たちはそれについて何も知らないかのように振舞っている。子供たちは表面的には純真でとても良い子なのだが、陰では邪悪な幽霊たちとグルになっているらしい。そして次第に家庭教師を心理的に追いつめていく様が実に見事に描かれている。
幽霊を目撃するのはいつも家庭教師だけであり、彼女の妄想かもしれないと思ったりしながら、そして様々な謎を残したまま物語は最後まで進行していく。
翻訳に関しては所々直訳っぽい言い回しが見られたりして関心しなかったが、それを差し引いても十分楽しめる作品。また比較的短くて一気に読めるのも良い。
5究極の「恐怖」
知的に洗練された人々が根源的な悪と、悪がもたらす恐怖について耳を傾ける、という設定になっています。

名門の幼い兄妹を支配し、徹底的に堕落させる目的をもった亡霊たち。死んで後もこのような非人間的欲望をもつ亡霊の真っ暗で陰鬱な情熱、底知れぬ奈落が子供たちの前に口を空けています。

亡霊を見ることができるのは幼い当人たちと、彼らを守ろうとするうら若い家庭教師だけです。精神を研ぎ澄まし、霊的な戦いを挑む家庭教師には頼むもは自分自身だけです。

語り手は旧家の暖炉の前で、すでに亡き人となった家庭教師の手紙を読み上げます。語り手自身もこの事件について何も知らないのですから、いろんな憶測をもつこともできるし、家庭教師自身の妄想とさえ言えるのです。
デボラ・カー主演の映画「回転」の方も、視覚や聴覚に訴えて「やたらめったら」怖かったです。

5恐怖の深層
人間が本能的に持っている「恐怖」というものを極めて「心理学的」に解釈した傑作。当代一流の心理描写を極めたヘンリー・ジェイムズらしい作品である。深読みすればオカルトとか超常現象のあり様が垣間見える。この作品を読んだのが暇な貧乏学生の時だったので、ついついそんなことを考えてしまいました。

分量は少ないですが、内容は濃密。理解に苦しむケースもあるでしょう。文学的には素晴らしい作品ですが、そんじょそこらのホラー小説と思って読むと……痛い目を見ますぞ。

4ねじの回転
どうやら恐るべき亡霊にとりつかれた魂を救おうという話らしい。ところが恐るべき亡霊の恐ろしさが一向に伝わってこない。亡霊の恐ろしさを表す描写は極端に少なく、話者が抱く恐怖感だけが克明に伝えられるため、読者としてはその恐怖感を共有しにくい。やがて物語も半分を過ぎた頃、急速な変化が訪れ、ここから一挙に緊迫感が高まる。恐るべきものは霊の存在自体よりも、その存在に影響される人間の心理だった。途中で投げ出したくなるほど退屈な前半部分は後半の緊張感を味わうためのスパイスだったのだと得心した。同じように途中で投げ出したくなった方がいたら、騙されたと思って最後まで読んでみて!

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