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黒猫・黄金虫 (新潮文庫)
エドガー・アラン・ポー佐々木 直次郎Edgar Allan Poe
価格: ¥420 (税込)

文庫
出版社: 新潮社
発売日: 1951/08
ISBN: 4102028013
おすすめ度:4.5
Amazon ランキング: 269197位
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解説が良い。
 作家としての後世の評価に対して、ポーは不遇で貧しい人生を送った人だった。年表つきで丹念にそのへんを解説してくれるこの新潮文庫版は、彼の小説のもつ暗鬱なテイストと、若くして死んだ彼の精神状態の呼応を読み取れるようで、作品を更に味わい深くしてくれる。

 子供の頃に「推理小説」として読んだ人も、そういった作者の人生を感じながら読み返せば、また新鮮な読み応えがあるだろう。何度でも新鮮に読めるのが、古典の味わいである。
詩人の資質
 ポーという作家は多彩な方だ。詩人であり 探偵小説家であり 暗号小説家であり ホラー作家である。こういう方は 他に類を見ない。あえて言うなら ポーの名前をそのまま借用した江戸川乱歩が 忠実な弟子なのかもしれない。

 本書における「黒猫」は 犯罪小説なのだろう。猫を壁に塗りこめてしまい その鳴き声で犯罪が発覚するという話だ。間抜けな犯罪の話かもしれないが 壁の中から猫の鳴き声が聞こえるという場面を想像するだけで 皮膚にひりひりするような恐怖感が生れる。その「皮膚感」こそが ポーの作品を凡百の作品とは違うものにしている。

 「黄金虫」も 宝島まがいの暗号小説なのだろうが その雰囲気たるや ぞくぞくしてくるものがある。これも やはり 彼の詩人としての資質から来るとしか思えない。

 ポーの影響は大きい。ある意味で通俗的な小説を書いた作者が齎したオーラは 今なお 僕らを惹きつけてやまない。 
黄金虫
 ポォの作品のなかでも異彩を放つのは黄金虫だと思います。
基本的には推理小説ですが、本作は宝探しでもあるからです。
下僕の間抜けでおっちょこちょい振りが結構好きです。
黄金虫を鍵として、海賊の宝を掘り当てるまでの過程はかなり面白いです。
筆者独特の?底の浅さは現代人には馴染めませんが、
推理小説の古典として楽しめると思います。
ちなみに黒猫とかが有名ですが、私はあまり好きじゃないです。
この美文を読むだけでも価値あり
表題作「黒猫」「黄金虫」の他に「アッシャー家の崩壊」「ウィリアム・ウィルソン」「メールストロムの旋渦」の五編を収録した短編集。

「アッシャー家の崩壊」「ウィリアム・ウィルソン」などは展開自体が既に恐怖小説のテンプレートと化している感があり、筋そのものを追うのは退屈かもしれないが、やはりその美文は圧倒的。
特にメルヴィル「白鯨」を髣髴とさせる「メールストロムの旋渦」における神々しい自然描写は、SFやファンタジーの域に達しているのではないか。
怪奇小説の永遠の定番
怪奇小説といえばやはりポー。色々読んでも最後はここに帰ってきてしまう。子供のころ『黒猫』読んだときのゾッとするような恐ろしさは忘れられない。一度は目を通してほしい永遠の名作。特に怪奇小説ファンでなくても充分に楽しめるはず。



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