
モーパッサン短編集「パリ編」
モーパッサン短編集1が「田舎編」、3が「戦争・オカルト編」であるとすればこちらは「パリ・都会編」である。パリ小市民の生活が軽快に描かれ、何度読み返しても楽しめる傑作中の傑作。中でもお勧めは、妻の虚栄心から巨額の負債を背負い、10年の貧乏暮らしに耐えた挙句それが無駄だったとわかる「首かざり」、鍛冶屋のフィリップが父なし子シモンに父親になって欲しいとせがまれ、願いをかなえてやる「シモンのとうちゃん」、墓場で知り合った清楚な美しい女が実は娼婦だったという「墓場の女」の3点。