題名がなかなか強烈だったので、気になってはいたけど、読むことのなかった本。
今回読んでみて、その人間描写の細かさと同時に、題名の持つ皮肉さに驚いた。
「ブール・ド・スイユ=脂肪の塊」、それは娼婦の呼び名でもあるのだけど、同時に彼女を蔑んでいるブルジョワ階級のことでもある。
娼婦は身体が「脂肪の塊」だけど、上品な方々は心が「脂肪の塊」だ。
それは、食べるシーンが異様に多いことからもわかる。
彼女の持っている食事を食べ尽くし、暇な間も放蕩し、人の不幸や、人そのものを食い物にする。
それなのに、彼女を蔑んで、弁当を欠片も分け与えない。
なんとなく、「千と千尋の神隠し」であった、両親がごちそうを食べながら豚になっていくシーンを思い浮かべた。
人間の醜悪さと食欲には、なんとなく通じるものがあるように思う。
身分ではない、人間の価値というものは。そんな風に思わせられる中篇。
脂肪の塊・テリエ館 (新潮文庫)
ギ・ド・モーパッサン/青柳 瑞穂
価格: ¥340 (税込) 文庫 出版社: 新潮社 発売日: 1951/04 ASIN: 4102014020 おすすめ度: ![]() Amazon ランキング: 196172位 発送可能時期: 通常24時間以内に発送 ![]() |
さすがは古典的名作。
安心して楽しめるところが嬉しいですね。
両作品とも様々な立場の人たちがそれぞれの思惑を持ちながら、真面目に滑稽に各自の役回りを演じきります。
深刻な内容のはずなのにどこかほのぼのとした雰囲気を持っていて、ちょっとした寸劇を一幕ほど見させてもらった感じでした。
細かい人物描写も行き届いているので、短編にもかかわらずしっかりと全員がキャラ立ちしており、読者を魅了します。
本当によくできた作品です。
安心して楽しめるところが嬉しいですね。
両作品とも様々な立場の人たちがそれぞれの思惑を持ちながら、真面目に滑稽に各自の役回りを演じきります。
深刻な内容のはずなのにどこかほのぼのとした雰囲気を持っていて、ちょっとした寸劇を一幕ほど見させてもらった感じでした。
細かい人物描写も行き届いているので、短編にもかかわらずしっかりと全員がキャラ立ちしており、読者を魅了します。
本当によくできた作品です。
「脂肪の塊」が特におすすめ。ブルジョア階級の人間達より社会的には地位が低くても、人格的に一番高潔なのが娼婦として描いているところがモーパッサンらしい。魅力的な革命主義者コルニュデの言動に注目するのも面白い。
「女の一生」で知られるモーパッサンの傑作短編。
両編とも娼婦が主人公である。
「脂肪の塊」は普仏戦争時代を舞台に、愛国心、ブルジョワ批判、
女性の哀しさ等を核心テーマとする。とにかく最後の場面が素晴らしい。
「テリエ館」は命の洗濯の話。重厚さはないものの、
読み終わった後の清涼感は格別だった。
両編とも娼婦が主人公である。
「脂肪の塊」は普仏戦争時代を舞台に、愛国心、ブルジョワ批判、
女性の哀しさ等を核心テーマとする。とにかく最後の場面が素晴らしい。
「テリエ館」は命の洗濯の話。重厚さはないものの、
読み終わった後の清涼感は格別だった。
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