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ゴリオ爺さん (新潮文庫)
バルザックHonor´e de Balzac平岡 篤頼
価格: ¥700 (税込)

文庫
出版社: 新潮社
発売日: 1972/04
ISBN: 4102005056
おすすめ度:5.0
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金、金、金...
フランス文学の巨匠バルザックの代表作です。が、まず彼の作品を楽しむには、彼の文体にできるだけ早く慣れる必要があります。
「ドラマ」という言葉をあえて使用することの前置きだけで1ページ使い、
話が動き出す前の登場人物の1人の説明だけで、数ページを要しています。

しかしバルザックの作品の魅力はこの人物造形に上手さ、的確さにあります。
その人がどういう家に生まれ、そういう歴史をたどり、どういう行動から、どういう性質を持っているのが明らかなのか、
どうなっていくのか――作者は事細かに、時には哲学的な講釈を加えて叙述しています。
紙面を割いている分とても信憑性があり、「確かにこういう人いるよね」と、ふっと自分の身近にいる人を思い浮かべてしまうのです。

野心はあるが良心を捨てきれない「ラスティニャック」、冷徹で豪胆な策士「ヴォートラン」、
娘を盲愛する凡人「ゴリオ爺さん」といった、読了後も忘れられない魅力的なキャラクターを作り出しています。
なので最初の方は冗漫に感じるかもしれませんが、ちょっと我慢して読み進めてみれば、
きっとバルザックの世界にはまり込んでいけると思います。

ちなみにこの作品中では、読み手のこっちが哀しくなるくらい、「世の中、金だ!」といわんばかりにお金の話やモノの金額について書かれています……。
かなりアイロニカルな(著者の言うところの)「人間喜劇」です。
ずしりと重い人物造形
 実に読み応えのある小説だった。
 人物の造形が重厚で、読み流せない本だ。
 二人の娘を溺愛し、その幸福のためと信じて金を作り、自らは困窮するゴリオ爺さん。同じ下宿に住まっている若い二人の学生。そのうちの法律を学ぶ学生が主人公になっている。
 自分のことしか考えていない娘達の存在と、苦悩する青年との対照が印象に残る。

 「人間喜劇」というシリーズの一つであり、これに登場する人物はほかの小説にも登場するらしいが、これはこれとして完結したものとして読まなくてはならないだろう。
 書かれたのは、日本で言えば天保年間。個人の資質というものもあるのだろうが、描かれている世界があまりにも日本とは異なる。

 ゴリオ爺さんは、青年が銀行家に嫁いだ娘の恋人になる!ことを望み、二人を結びつけようと努力するのだが、そういう心理が理解できない。
 バルザック自身も、人妻の恋人がいたというし、当時のフランスでは普通のことだったのだろう。
 文章は、どうしても饒舌に感じられる。

 描写が多いのではない。とにかくセリフが長いのだ。二ページぐらいずっとしゃべり続けていたりする。
 こういうところは、慣れるまで時間がかかった。 

親ばかだが、かわいそうなゴリオ爺さん
この本はラスティニャックやゴリオ爺さんといった人が登場する。
パリの社交界を舞台にして描かれている。著者は近代リアリズム文学最大の巨匠。フランス文学。

自分の莫大な財産を2人の愛娘にすべて与えたゴリオは汚い屋根裏部屋で死んでいく。
その様子はあまりにもかわいそうだった。
死に際にも、愛する娘にあえずに他界してしまう。

本当に涙が出た。かなしすぎた・・・。でも、なぜか読み終わったあとには明るい気持ちになれた。
これがバルザックワールドなのであろうか。この作品は誰もが読むべきすばらしい作品だった。
この作品を読むと、きっと心の中に新しい感情が生まれることであろう。




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