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西の魔女が死んだ (新潮文庫)
梨木 香歩
価格: ¥420 (税込)

文庫
出版社: 新潮社
発売日: 2001/07
ISBN: 4101253323
おすすめ度:4.5
Amazon ランキング: 383位
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心をノックする物語
私は謎や驚異に満ちた物語が好きで、魔女のような超能力を持つ人の話も好きなのですが、こういう切り口でこられると本当に降参してしまいます。いわゆるSFとかファンタジーとか頭でこね回したような作品はいろいろありますが、この本にはそういうものが一切ありません。

不思議も謎も全部地に足がついている。
なんせおばあちゃんの元で、まいがする魔女修行っていうのが「なんでも自分で決める」「意志を強く持つ」この二つなのですから。そして具体的な修行といえば、午前は家事のエクササイズ、午後は勉強を自分で予定を立ててすること。なんですからねえ。
そして、まいが挫けそうになったり、心を乱されたりしたとき、おばあちゃんは愛情いっぱいで、まいを包んでくれる。
本を読んでいる私にまでおばあちゃんの愛情が伝わってくる。
おばあちゃんの言葉、行動、ちょっとした時に見せる仕草、そんな一つ一つが心を軽くノックしていきます。

「おばあちゃん、大好き」
「アイノウ」

英国人のおばあちゃんの一言が、まいの疲れてささくれ立った気持ちをゆっくりほぐしてくれます。
読みながら薄い文庫でしたので、終わらないで欲しいなあ、なんて思いながらページを繰ってました。
そしてラスト・・・。
いきなり急襲されました。
あのメッセージ・・・。
涙が溢れてとまりませんでした。
梨木さんの今まで読んできた作品はどこか現実味にとぼしく、そこがまた好きなところだったのですが、こういう風にやられるとは、思いませんでした。
超自然の力、それは、こんなにも身近に存在し、こんなにも愛しいものだったのか。
とにかく読んで欲しい。
そう感じた1冊でした。
成長期の子供にはぜひ読ませたくなる
前評判で、「夏の庭」と雰囲気が似ていると聞いて、あの三國連太郎の映画を思い出し、「人の死」が重要なポイントであるに違いない!と、タイトルを見ればわかることを思ってしまった、ジュブナイル小説。

どうしても学校に行けなくなったまいには、英国人の祖母がいた。しばらく、祖母の下で生活することになったまいは、そこで「魔女の修行」をはじめ、学校の、人生の悩みを解決すべく奮闘する。人はどのように他人と生きていけばいいのか、そして死んでしまうとどうなるのか。思春期の揺れる心へのある種の回答を、明快かつ鮮やかに描き出す作品である。

教訓を含んだ作品であるが、エンタテインメント性の低さから、おいらの評価は低めになった。それでも、成長期の子供にはぜひ読ませたくなる作品である。最近映画化もされている。長さも、テーマも映画にしやすいだけにどう仕上がっているのかそっちもちょっと気になる作品でもある。
最後にぐっときた
すらすらと読みやすいせいか、物足りない印象があった。
ところが、最後でぐっと引き込まれた。
読後にすがすがしさを感じるよい小説だなと思う。
「アイ・ノウ」には想像を超えた包容力がある
繰り返されるたびに深みを増す「アイ・ノウ」がこの本のポイントだと思う。

(たとえば、まいのように)成長の過程で胸元から喉につっかえるような悔しさ、苦しさを味わうっていう体験は誰しもが多かれ少なかれするものだと思うけれど、その大部分は時間の流れとか成長した自分とかがきちんと解決してくれていたりする。けれど、そうじゃないものっていうのも必ず水面下、言語のコントロール外に存在して、もうとっくに自分はそんなものから卒業したんだ、とか思っていても、やっぱり今でもちゃんと感受性のどこかに住んでいて、自分を形作る骨格に貢献していたりする。
自分でもびっくりするくらい誰かに優しくなれたり、ふとした瞬間に制御できないくらい寂しくなったりするのは、そうした澱の成せる業なんだと思う。

日々の生活の形式、社会での生活の形式、における個々のズレが、こうした個人の澱の発生要因だと僕は(この本で描かれているのだと)思うのだけれど、魔女は、彼女なりの方法で、澱のため方を「知って」いるのでしょう。(魔女はこの自分なりの方法をまいの母親に強制しようとした、それゆえこの母子関係は歪んでいる。この方法は、あくまで個人的でしかあってはならないのだ。)どうすれば、心安らかに生き、死ねるのか。
それが「アイ・ノウ」に万人を包む安心感を持たせているんだと思う。
嗚呼昔の想い出が蘇る
僕も高校時代主人公と同じくクラスになじめませんでしたがある一人の娘が声をかけてくれて僕はその娘の仲良しグループに入れてもらえました今でも皆と仲良いですなので誰かに救われた喜びは共感出来ます老若男女問わず読んで欲しい



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